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反応速度と温度の関係式にArrhenius式(アレニウス式)があります。今回はArrhenius式(アレニウス式)について見ていきたいと思います。
一般的な医薬品分解は温度が高いほど分解速度は速くなり、安定性が低下します。その関係性を示したものがArrhenius式(アレニウス式)で以下のようになります。
この式を対数とると以下のようになります。
この式も数Vの知識があれば導き出せるので暗記する必要はないと思います。
さて、この式を縦軸lnK、横軸を1/Tでプロットすると切片がlnA、傾きが−Ea/Rとなり右下がりの直線が描けます。これをアレニウスプロットと呼びます。アレニウスプロットからある温度における反応速度つまり安定性を予測することができます。
例題をもとに見てみましょう。
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以下のアレニウスプロットにおいて、薬Aと薬Bの安定性について答えよ。
グラフをみると、薬Aと薬Bはある温度(ここでは温度Pとします)を境にクロスしていて、温度Pより左側では薬Aの方がグラフの上側、温度Pより右側では薬Bの方が上側にいます。
縦軸のlnKは反応速度定数であるためlnKが大きいほど反応しやすく安定性が低いということができます。
また横軸の1/Tは温度の逆数であるため注意です。グラフの左側であるほど高温で、右側であるほど低温であることを示します。
つまりこのことから温度Pより左側(高温側)では薬Bの方が安定、温度Pより右側(定温側)では薬Aの方が安定となります。
もう1題例題を見てみましょう。
以下のアレニウスプロットにおいて、薬Aと薬Bの安定性について答えよ。
同様にグラフを見てみると、今回はグラフはクロスせず平行線で、常に薬Aが薬Bより上側にいます。
つまりこのことから温度に関わらず薬Bの方が安定ということができます。