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前回の1次反応の式とグラフ、例題編では1次反応について見ました。今回は2次反応についてより深く見ていきたいと思います。
2次反応は半減期は初濃度に反比例するという話をしました。また速度式は以下で表されました。
この速度式を積分すると、以下の式になります。
前回などと同様に数Vの知識があれば簡単に導きだせます。そしてこちらも前回同様にt=t1/2、C=C0/2を代入して半減期を出すと、
となります。
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先ほどの1/C=kt+1/C0を縦軸1/C、横軸tでグラフを書くと以下のようになります。
このグラフからわかるように、縦軸の切片は1/C0、傾きはkの直線的なグラフです。0次反応や1次反応と違い、2次反応は傾きがプラスであるのが特徴的です。
では、いつものように国試風の例題を見てみましょう。
薬Aの分解反応は2次反応で進み、初濃度1mol/Lの時は半減期が30分だった。初濃度が3mol/Lの時、薬Aが90%分解するのにかかる時間はいくらか
t1/2=1/kC0よりまずkを出します。C0=1、t1/2=30を代入して、k=1/30です。
薬Aが90%分解ということは、残っている薬Aは10%ですから、C=0.1C0の時の時間を求めればよいことになります。
1/C=kt+1/C0にC=0.1C0、k=1/30を代入して、
10/C0=t/30+1/C0
9/C0=t/30
t=270/C0
C0=3mol/Lのため、t=90分これが答えです。
薬Aの分解反応は2次反応で進む。薬Aの初濃度C0を変化させてt1/2を求めて、縦軸logt1/2、横軸をlogC0でプロットしたときのグラフをかけ
この問題はただlogの変換ができるかどうかだけの問題です。t1/2=1/kC0であることから、これをlogにします。
logt1/2=log(1/kC0)
logt1/2=log1−logkC0
logt1/2=0−logk−logC0
logt1/2=−logC0−logk
y=−x−logkのグラフを書けばよいことになるので、傾き−1の直線のグラフとなります。あとは適当に2点選んで結べば直線が描けます。x=0の時、y=−logkで1点。y=0の時、x=−logkであるのでこの2点を結び、以下のようなグラフとなります。