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前回の0次反応の式とグラフ、例題編では0次反応について見ました。今回は1次反応についてより深く見ていきたいと思います。

1次反応は一定の割合で減っていくという話をしました。また速度式は以下で表されました。
この速度式を積分すると、以下の式になります。
なおこの式についても数Vの知識があれば簡単に導き出せるので覚える必要はないと私は思います。

この式をlogに変換すると
となります。これに関しても数Vの知識があれば変換できます。

さて、この式から0次反応と同じく、t=t1/2、C=C0/2を代入して半減期を出すと、
となります。
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先ほどのlnC=−kt+lnC0を縦軸lnC、横軸tでグラフを書くと以下のようになります。

このグラフからわかるように、縦軸の切片はlnC0、傾きは−kの直線的なグラフです。ここでは割愛しますが、logC=−kt/2.303+logC0については縦軸の切片はlogC0、傾きは−k/2.303となります。
では、前回の0次反応も含めた国試風の例題を見てみましょう。
見かけ上、薬Aは0次反応、薬Bは1次反応が起こっている。薬の初濃度を10mg/mLとした時、いずれも半減期は4時間であった。薬の初濃度を20mg/mLに変えたときに薬Aと薬Bの半減期はいくつかそれぞれ答えよ。
0次反応で進むため、半減期はt1/2=C0/2kでした。問題文よりC0=10の時t1/2=4であるため、これを代入するとk=1.25となります。これをt1/2=C0/2kに代入すると、
t1/2=C0/2.5
となります。さらに問題文よりC0=20の時を求めればよいですから、これを代入してt1/2=8時間。これが答えです。
薬Bは1次反応で進むため、t1/2=ln2/kとなります。この式からわかるよう1次反応にはC0がなく初濃度と半減期は無関係であることがわかります。よって初濃度が20になろうが、半減期は4時間で変わらずこれが答えです。
もう1問見てみましょう。
薬Aは1次反応、薬Bは0次反応で分解する。濃度C0の薬をそれぞれ調整して保存したところ、1年後に薬Aも薬Bも濃度が半分になった。さらに保存を続けたところ、ある時間で薬Bの濃度は0となった。この時の薬Aの濃度はいくらか答えよ。
薬Bは0次反応で分解され、1年後に半分となり、ある時点では濃度が0となりました。0次反応の復習ですが、0次反応は2半減期で濃度が0になる反応でした。つまりこのことからある時間というのは2半減期ということがわかります。
では薬Aについてみてみると、1次反応の半減期はt1/2=ln2/kでした。1年後に濃度が半分になったということから、k=ln2とわかります。
そしてlnC=−kt+lnC0から2半減期の濃度を求めます。k=ln2、t=2を代入すると、
lnC=−2ln2+lnC0
lnC=−ln4+lnC0
lnC=lnC0−ln4
lnC=lnC0/4
よってC=C0/4。これが答えです。
最後におまけでもう一問いきましょう。
初濃度40ng/mLの薬Aについての分解をプロットしたところ以下のグラフになった。次の問いに答えよ

まず縦軸がlogであることに注意しましょう。logC=−kt/2.303+logC0であり、傾きは−k/2.303でした。グラフより適当な2点を選び傾きを出します。ここではx=0の時y=1.6、x=4の時y=1.2を選びます。
(1.2−1.6)/4−0=−0.1。つまり傾きは−0.1となります。これより
−0.1=−k/2.303
k=0.2303。これが答えです。
t1/2=ln2/kを使います。前問より、k=0.2303≒0.23を代入して、
t1/2=ln2/0.23。
ln2=0.693であるため、
t1/2=0.693/0.23=3.01≒3時間これが答えです。