放射壊変(α壊変、β−壊変、β+壊変、軌道電子捕獲、γ放射)

Sponsored Link

放射壊変(α壊変、β−壊変、β+壊変、軌道電子捕獲、γ放射)

日本は核の被爆国であり、放射線に何かと過敏です。しかし核はデメリットだけではなく、メリットもあり正しく理解する必要があります。今回は放射壊変について見ていきます。

 

 

放射壊変

高校の内容ですが、原子番号が同じで膣量数の異なるものを同位体と言います。その中でも、放射線を放出する性質(放射能)をもつ不安定なものを放射性同位体(ラジオアイソトープ)と言います。

 

不安定な核種が放射線を放出して、エネルギーの低い別の核種になることを壊変と言います。放射壊変する核種を親核種と言い、エネルギーの低い別の核種のことを娘核種と言います。つまり放射壊変は親核種が放射線を出して娘核種になることとも言えます。

 

放射壊変には以下のような種類があります。

 

  • α壊変
  • β−壊変
  • β+壊変
  • 軌道電子捕獲
  • γ放射

 

Sponsored Link

Sponsored Link


 

α壊変

質量数の大きな親核種が、陽子と中性子を2個ずつ(Heの原子核)を放出して、娘核種になる放射壊変をα壊変と言います。α壊変によって、原子番号は2減り、質量数は4減ります。

 

 

β−壊変

中性子過剰の原子核内の中性子1個が陽子1個に変換されて、陰電子1個を放出する放射壊変をβ−壊変と言います。β−壊変は中性子から陽子になるので、原子番号は1増えて、質量数は変わりません

 

 

β+壊変

陽子過剰な原子核内の陽子1個が中性子1個に変換されて、陽電子1個を放出する放射壊変をβ+壊変と言います。β+壊変は陽子から中性子になるので、原子番号は1減り、質量数は変わりません

 

 

軌道電子捕獲

陽子過剰の原子核内の陽子1個が軌道電子1個を取り込んで、中性子1個に変換される放射壊変を軌道電子捕獲(EC;Electron Capture)と言います。軌道電子捕獲は陽子から中性子になるので、β+壊変と同じく、原子番号は1減り、質量数は変化しません

 

 

軌道電子捕獲では、軌道電子を取り込み空の軌道ができます。そこに外側のエネルギーの高い軌道電子が入ることがあり、その差の分のエネルギーにあたるX線を出すことがあります。これを特性X線と呼びます。

 

γ放射

α壊変やβ壊変をした直後の励起状態の娘核種は不安定なことがあり、これを安定させるためにγ線を出してさらに安定な娘核種になることがあります。γ放射はγ線が出るだけなので、原子番号は変わらず、質量数も変わりません。

 

 

また特にα壊変やβ壊変した直後の励起状態が長引き、ゆっくりとγ線を出しながら安定な娘核種になる場合を核異性体転移と言います。

 

まとめ

  • 放射壊変にはα壊変、β−壊変、β+壊変、軌道電子捕獲、γ放射などがある。

就職や転職でお悩みの方はコチラ!私はここで年収120万円上がりました

Sponsored Link

放射壊変(α壊変、β−壊変、β+壊変、軌道電子捕獲、γ放射) 関連ページ

双極子とファンデルワールス力
電荷の偏りによって双極子ができて、相互作用が発生します。ファンデルワールス力の引力は分子間距離の6乗に反比例します。
水素結合と疎水性相互作用
水素結合は沸点や密度、溶解性などに影響を与えて、DNAの二重らせんなどに関わっています。疎水性相互作用はミセル形成などに関わっています。
電磁波と吸光度
電磁波のエネルギーは振動数が大きい、もしくは波長が小さいほどエネルギーが高くなります。吸光度は試料を通過する光路長lと試料中の化合物の濃度cに比例し、これをLambert-Beerの法則と言います。
比吸光度、モル吸光係数の計算
比吸光度、モル吸光係数の計算はLambert-Beerの法則などを使って計算を行います。計算問題が解けるようになる必要があります。
光の進路と屈折率
光の屈折率は、入射角によらず一定の値をとり、これをスネルの法則と言います。日本薬局方では、屈折率は空気に対する値で示し、温度は20℃、ナトリウムスペクトルのD線を使って測定されます。
α線、β−線、β+線、γ線、X線の物質相互作用や透過力
放射線には、α線、β−線、β+線、γ線、X線などがあり、物質相互作用や透過力が異なります。またスペクトルも線スペクトルなのか、連続スペクトルなのかもおさえましょう。
放射線の単位と、放射平衡
放射線に関わる単位には、Bq(ベクレル)、Gy(グレイ)、Sv(シーベルト)などがあります。放射平衡には、過渡平衡と永続平衡があり、親核種と娘核種の半減期によって決まります。
放射線の測定方法と身体への影響
放射線の測定方法には、ガイガーミュラー計数管、液体シンチレーションカウンタ、NaI(TI)シンチレーションカウンタなどがあります。放射線の被曝の障害には確定的影響と確率的影響などがあります。
気体分子運動論、並進運動、回転運動、振動運動
気体分子の運動エネルギーは、並進運動エネルギーと回転運動エネルギーと振動運動エネルギーの和で表されます。振動や回転は不連続な値をとりますが、並進は連続しているとみなされます
熱力学1、系と状態関数のまとめ
熱はエネルギーを持っていて、仕事をすることができます。開いた系と反対になるのは孤立系です。示量性状態関数は足し算ができますが、示強性状態関数は足し算ができません。
熱力学2、熱力学第一法則と熱容量
運動エネルギーと位置エネルギーの総和を内部エネルギーと言い、孤立系の内部エネルギーが一定であることを熱力学第一法則と言います。定容熱容量は定圧熱容量より小さくなります。
熱力学3、エンタルピーとは?ヘスの法則の計算
エンタルピーとは物質が持つエネルギーの総量で、内部エネルギーと圧力や体積のエネルギーの和で表されます。エンタルピーに関連したものにヘスの法則があり計算できるようになりましょう。
熱力学4、エントロピーとは?熱力学第二法則との関係
エントロピーは乱雑さの指標で、物事の不可逆性についての指標とも言えます。エントロピーに関連したものに熱力学第二法則があります。
熱力学5、ギブズ(Gibbs)エネルギーとは?
ギブズ(Gibbs)エネルギーの変化量は、エンタルピーとエントロピーの変化により決まります。ΔGがマイナスになるのが自発的な反応であり、ΔG=0の時は平衡状態を意味します。
熱力学6、van’t Hoff式(ファントホッフ式)のグラフ
ギブズ(Gibbs)エネルギーの圧力と温度による変化グラフでは、圧力一定の時は傾きが−S、温度一定の時は傾きがVとなります。van’t Hoff式(ファントホッフ式)のグラフではΔH゜、ΔS゜を求めることができます。
状態図と自由度
状態図の三重点では、固相、液相、気相の3つの状態が存在します。自由度(F)=成分の数(C)−相の数(P)+2で表されます。
2成分の気液平衡の状態図
2成分の気液平衡の状態図では、気相中と液相中の成分の変化をしっかりと見極めることが大事です。また蒸留を繰り返していくことで、2つの成分を分留することができます。
共沸点を持つ場合の状態図
共沸点をもつ状態図の場合では、左と右にわけて考えれば前回と同じ考え方で対応できます。また上にとんがったグラフでは発熱反応、下にとんがったグラフでは吸熱反応です。
液液平衡の状態図
液液平衡の状態図において、曲線の内側だと2相、曲線の外側だと1相になります。液液平衡の状態図において、高温で1相になる上部臨界溶解温度を持つ系では、一般的に混合熱は吸熱となります。
固液平衡の状態図
固液平衡の状態図においては、気液平衡と同じように考えれば問題ありません。固液平衡の状態図においては、共融点より下まで冷却すると固相のみとなります。
束一的性質とは?
実在する溶質粒子の数に依存して、溶質の種類が何であるかには依存しない性質を束一的性質と言います。沸点上昇、凝固点降下では解離度が関わります。
反応速度、概論
反応速度では、0次反応は、一定速度で分解していく反応です。1次反応は、一定割合で分解していく反応、2次反応は、半減期は初濃度に反比例します。
0次反応の式とグラフ、例題編
0次反応の式では縦軸の切片はC0、傾きは−kの直線的なグラフとなります。また0次反応の式では、2半減期以降だと濃度は0となります。
1次反応の式とグラフ、例題編
1次反応の式とグラフはlnの時は切片はlnC0、傾きは−kの直線的となります。logの時は縦軸の切片はlogC0、傾きは−k/2.303となるので注意が必要です。
2次反応の式とグラフ、例題編
2次反応は縦軸の切片は1/C0、傾きはkの直線的なグラフとなります。。0次反応や1次反応と異なり、傾きがプラスであるのがグラフとしては特徴的です。
擬0次反応の式とグラフ、例題編
擬0次反応とは懸濁剤(サスペンション)などにおいて、溶液中の分解速度が、固体の溶解速度よりも遅いために、本当は1次反応なのに、0次反応のマネをするような式やグラフとなります。
擬1次反応、特殊酸触媒と特殊塩基触媒
擬1次反応には、エステルの特殊酸触媒と特殊塩基触媒の反応などがあります。特殊酸触媒と特殊塩基触媒の影響を受ける医薬品では、kH[H+]=kOH[−OH]の時が最も安定となります。
活性化エネルギーと反応エンタルピー
活性化エネルギーが大きいほど反応が進みにくく、小さいほど反応が進みやすいです。触媒は活性化エネルギーに影響を与えて、反応エンタルピーには影響を与えないということができます。
Arrhenius式(アレニウス式)とグラフ
Arrhenius式(アレニウス式)は、反応速度と温度の関係を表した式です。アレニウスプロットではそのグラフから薬の安定性などがわかります。
酸と塩基の基本
酸と塩基のには、Arrhenius(アレニウス)の定義、Lewis(ルイス)の定義、BronstedーLowry(ブレンステッド・ローリー)の定義などがあります。弱酸においてはKa=[A−]・[H+]/[HA]が成り立ち、Kaを酸解離定数と言います。

 
HOME プロフィール お問い合わせ