放射線の単位と、放射平衡

放射線の単位と、放射平衡

放射線に関わる単位には、Bq(ベクレル)、Gy(グレイ)、Sv(シーベルト)などがあります。放射平衡には、過渡平衡と永続平衡があり、親核種と娘核種の半減期によって決まります。

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放射線の単位と、放射平衡

前回のα線、β−線、β+線、γ線、X線の物質相互作用や透過力では放射線の種類について見ました。今回は、放射平衡について見ていきます。

 

 

放射平衡の前にまず、放射線に関わる単位や半減期について見ていきたいと思います。

 

放射線に関わる単位

ここでは放射線に関わる単位として、以下のものを見ていきたいと思います。

 

  • Bq(ベクレル)
  • Gy(グレイ)
  • Sv(シーベルト)

 

Bq(ベクレル)

Bq(ベクレル)は、放射能の強さを表す単位です。放射能の強さというといまいちピンときませんが、Bq(ベクレル)は1つの原子が1秒間にどれくら放射壊変するかを表しています。たくさん放射壊変をするということはそれだけ放射線が出てくるわけですから、放射能が強くなるわけです。

 

Gy(グレイ)

Gy(グレイ)は、物質が放射線のエネルギーをどれくらい吸収したかを表す単位です。つまりGy(グレイ)はどれくらい放射線に被曝したかなどの指標となります。1Gy(グレイ)は物質1kgが1Jのエネルギーを吸収した時の線量を表しています。

 

Sv(シーベルト)

Sv(シーベルト)は、放射線が人体に与える影響の度合いを表す単位です。先ほどのGy(グレイ)はどれくらい吸収したかを表す単位でした。しかし、生体が受けた放射線の影響はどういう放射線なのかだったり、どういう組織に放射線を受けたかによって変わってきます。そのため、Gy(グレイ)に修正した係数を掛け合わせることでSv(シーベルト)が出てきます。

 

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半減期

薬の半減期と同じく、放射線においても半減期はとても大事です。なぜなら放射性廃棄物の処理などに関わってくるからです。放射において半減期は以下の3つがあります。

 

  • 有効半減期;体内においての実際の半減期
  • 物理学的半減期;放射壊変により原子数が半分になる時間
  • 生物学的半減期;体内において、代謝や排泄により放射能が半分になる時間

 

これらの関係性は

 

  • 1/有効性半減期=1/物理学的半減期+1/生物学的半減期

 

としても表すことができます。

 

放射平衡

娘核種の半減期が親核種の半減期より短い場合、十分な時間が経過した時に親核種の放射能と娘核種の放射能は一定となり、平衡状態となります。これを放射平衡と呼びます。放射平衡には以下の2種類があります。

 

  • 過渡平衡;親核種の半減期が娘核種より大きい
  • 永続平衡;親核種の半減期が娘核種よりはるかに大きい

 

 

まとめ

  • 放射線に関わる単位には、Bq(ベクレル)、Gy(グレイ)、Sv(シーベルト)などがある
  • 放射平衡には、過渡平衡と永続平衡がある。

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