紫外可視吸収スペクトル、発色団と助色団

紫外可視吸収スペクトル、発色団と助色団

紫外可視吸収スペクトルにおいて、π電子を持つものを発色団、ローンペアを持つものを助色団と言います。また長波長側への移動を深色効果(レッドシフト)、短波長側への移動を浅色効果(ブルーシフト)と言います。

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紫外可視吸収スペクトル、発色団と助色団

前回の紫外可視吸光度測定法の原理では紫外可視吸光度測定法の原理を見ました。今回は、紫外可視吸収スペクトルについて見ていきたいと思います。

 

 

紫外可視吸収スペクトルとは

紫外可視吸収スペクトルとは、紫外可視吸光度測定法において連続的に波長を変えたときの吸光度変化を記録したものになります。紫外可視吸収スペクトルにおいて、横軸に波長λ、縦軸に吸光度Aの幅広い連続スペクトルとなります。これは、分子の電子エネルギー変化に加えて、振動エネルギーと回転エネルギーの変化も反映されるからです。

 

 

紫外可視吸収スペクトルの縦軸である吸光度は電子遷移が起こる確率を示し、横軸の波長は電子遷移が起こるエネルギーの大きさを示しますが、吸光度の山における波長を吸収極大波長、吸光度の谷における波長を吸収極小波長と言います。

 

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発色団と助色団

前回紫外可視吸光度測定法では共役不飽和結合系の存在が確認できるという話をしましたが、これらのようにπ電子をもつものを発色団と呼びます。また-OH、-NH2、-NHR、-NR2、-OR、-SHなどのようにローンペアを持ち、発色団に結合して吸収波長などを変える置換基を助色団と呼びます。

 

これらの発色団や助色団によって吸収波長が決まり化学構造が推定されます。

 

深色効果(レッドシフト)、浅色効果(ブルーシフト)、濃色効果、淡色効果

先ほど発色団や助色団によって吸収波長が決まるという話をしました。吸収極大波長は共役系が増えるほど長波長側へと移動していきます。このように、吸収極大波長が長波長側に移動することを深色効果(レッドシフト)と言います。深色効果(レッドシフト)に対して、短波長側へ移動することを浅色効果(ブルーシフト)と言います。

 

 

また吸収強度が増えることを濃色効果と言い、吸収強度が減ることを淡色効果と言います。

 

色々な○○効果が出てきて覚えにくい人への私の覚え方を紹介しましょう。

 

  • 新鮮堪能(しんせんたんのう)

 

 

  • 新;深色効果(レッドシフト)
  • 鮮;浅色効果(ブルーシフト)
  • 堪;淡色効果
  • 能;濃色効果

 

イメージ作りの物語を。海が有名な港町に旅行にやってきました。そこで新鮮な魚介類を堪能したという物語です。

 

このゴロですが、新鮮堪能の他にもイメージづけることがあります。それは「東西南北」です。地図において方角を示すときに「東西南北」とリズムよく言いますよね?このリズムに当てはめて、新鮮堪能を当てはめると、紫外可視吸収スペクトルの方角と一致します。覚えられない人はぜひ使ってみてください。

 

まとめ

  • π電子を持つものを発色団、ローンペアを持つものを助色団と言う。

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