感覚器、眼と耳

感覚器、眼と耳

感覚器の眼のうち、水晶体は白内障、毛様体は緑内障に関わります。耳は聴覚だけでなく、平衡感覚に関わり、前庭や半規管が重要な役割を果たしています。

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感覚器、眼と耳

前回の内分泌系5、消化器系のホルモンまででホルモンについて見ました。今回は感覚器のうち眼、耳などを見ていきます。

 

 

眼は言わずもがな、視覚でとても重要な役割を果たしていて、以下のような組織が存在します。

 

  • 角膜;外界の像を眼内に取り入れる
  • 虹彩;瞳孔括約筋、瞳孔散大筋があり、これらを調節して同行へ入る光の量を調整
  • 毛様体;水晶体や角膜に栄養を与える眼房水の産生を行う
  • 水晶体;外界の像を網膜に届ける
  • 網膜;光や色を感知して視覚伝導路へ伝える。

 

これらの中で薬学部でおさえておきたいのは、水晶体と毛様体です。なぜなら水晶体は白内障治療薬、毛様体は緑内障治療薬に関わるからです。

 

水晶体はタンパク質などからできています。トリプトファンの代謝異常によって生じるキノイド物質と呼ばれる物質が水晶体のタンパク質と結合し、異常変質を起こします。異常変質が起こり、タンパク質が塊となると、水晶体がだんだん濁ってきてしまうと考えられています。水晶体のタンパク質の異常変質が起こる要因として、加齢や紫外線などがあります。

 

 

毛様体で作られる眼房水は増えすぎてしまうと、眼圧の上昇をもたらします。そのため眼房水の大部分はシュレム管から流出して調節されています。眼房水の出口であるシュレム管の近くの構造に隅角というものがあります。この隅角の構造によって、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障にわけられます。

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耳も言うまでもなく聴覚でとても重要な役割を果たしています。その他耳は、聴覚以外にも平衡感覚にも関与しています。耳の構造は以下のようになっています。

 

 

  • 外耳;耳介と外耳道からなり、外耳と中耳の間には鼓膜がある
  • 中耳;耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)が存在し、鼓膜の振動を骨の振動に変換する
  • 内耳;聴覚に関わる蝸牛、平衡感覚に関わる前庭や半規管がある。

 

耳も薬学部的におさえておきたいのは、前庭や半規管です。なぜならこれらの平衡感覚に関わるものは、めまい治療薬に関わるからです。

 

まとめ

  • 水晶体はタンパク質からできていて、濁ってしまうことで白内障が起こる。
  • 毛様体で作られる眼房水は水晶体や角膜に栄養を与えるが、増えすぎると眼圧の上昇が起こり緑内障の原因となる。
  • 耳のうち前庭や半規管は平衡感覚に関わる。

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