内分泌系3、甲状腺ホルモン

内分泌系3、甲状腺ホルモン

甲状腺ホルモンは甲状腺濾胞細胞から分泌され、カルシトニンは傍濾胞細胞から分泌され、パラトルモンは副甲状腺から分泌されます。

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内分泌系3、甲状腺ホルモン

前回の内分泌系2、視床下部と脳下垂体のホルモンでは視床下部のホルモンを見ました。今回は甲状腺のホルモンを見てみます。

 

 

甲状腺ホルモン

甲状腺は気管の前にあり、細かく見てみると濾胞と呼ばれる球形の袋のようなものがあります。この甲状腺濾胞細胞から、甲状腺刺激ホルモンの働きによって甲状腺ホルモンが分泌されます。甲状腺ホルモンは以下のように作られます。

 

 

  1. 血液にあるヨウ素イオン(I-)が甲状腺濾胞細胞に取り込まれる。
  2. 甲状腺濾胞細胞に取り込まれたヨウ素イオン(I-)がペルオキシダーゼにより活性型ヨウ素(I2)となる。
  3. チロシンが、ヨウ素化され、縮合などを経て、トリヨードチロニン(T3)、チロキシン(T4)となる。

 

甲状腺ホルモンの作用には以下のようなものがあります。

 

  • 基礎代謝亢進;熱産生の促し、体温の上昇
  • 糖代謝亢進;糖新生の促進し、血糖上昇
  • 脂質代謝亢進;コレステロールの胆汁酸への異化促進し、血中総コレステロール低下
  • タンパク質代謝亢進;過剰に働くと筋萎縮などの原因に
  • β受容体を増加;心拍数の上昇
  • 甲状腺刺激ホルモンの分泌抑制作用;フィードバック機構

 

甲状腺の働きを理解することで、甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症の治療薬の理解につながります。

 

カルシトニンとパラトルモン

甲状腺濾胞細胞の間には、傍濾胞細胞があります。傍濾胞細胞からはカルシトニンが分泌されます。カルシトニンは骨吸収を抑制などして血中のカルシウムの濃度を低下させます。

 

 

カルシトニンに対してパラトルモンは骨吸収を促進などして血中のカルシウム濃度を上昇させます。パラトルモンは副甲状腺から分泌されます。

 

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カルシトニンとパラトルモンは国家試験的には、どこから出てきてどういう作用があるのかをしっかりおさえることが大事です。どうしてもカルシトニンとパラトルモンを覚えられない人へのゴロです。

 

  • 防火シャッター下げ、服とパラソルを上げる

 

 

  • 防;傍濾胞細胞
  • 火;カルシトニン
  • 下げ;血中カルシウム濃度低下
  • 服;副甲状腺
  • パラソル;パラトルモン
  • 上げる;血中カルシウム濃度上昇

 

イメージ作りの物語です。避難訓練で防火シャッターを下げて、生徒たちは服とパラソルを頭の上にあげて逃げているところを想像してください。パラソルはともかく、服をなぜ上げているかは謎です(笑)

 

まとめ

  • 甲状腺ホルモンは甲状腺濾胞細胞から分泌される
  • カルシトニンは傍濾胞細胞から分泌される
  • パラトルモンは副甲状腺から分泌される

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