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前回のDNAの複製に関わる酵素では、複製について見ました。複製をする時に、たまに間違えてしまうという話をしましたが、今回はその変異の種類について見ていきたいと思います。
DNAが間違えたもので残ってしまうと正しくタンパク質が作られなかったり、色々と問題が出てきます。そのため正しく情報が残されていなければなりません。こうしたDNAの変異には以下のようなものがあります。
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転写、翻訳からタンパク質を作る時に、mRNAの塩基3つの並びに対して特定のアミノ酸が作られこれをコドンと呼びます。例えばAAAというコドンに対してはリシンが作られます。
ミスセンス変異はDNAの塩基が本来とは異なるものに置き換わってしまい、それが転写、翻訳されて本来できるタンパク質とは違うタンパク質ができてしまう変異を言います。例えば先ほどのAAAが変異によりCAAに変わってしまったら、グルタミンが作られてしまいます。
コドンは必ずしも対応するタンパク質があるわけではなく、特定のコドンはタンパク質を作るのをやめなさいという意味をもつものもあります。これを終始コドンと呼び、UAA、UAG、UGAなどがあります。
ナンセンス変異はDNAの塩基が本来とは異なるものに置き換わってしまい、それが終始コドンとなりタンパク質合成が終わってしまう変異を言います。
例えば先ほどのAAAがUAAに変わってしまい、リシンが作られずタンパク質合成が終わってしまいます。
フレームシフト変異は、塩基が欠けたり、新たに塩基が挿入されたりすることによってコドンがずれてしまい、本来とは異なるタンパク質ができてしまうことを変異を言います。
先ほどのようなエラーが起こらないように、修復機能が備わっています。DNAの修復方法には、塩基除去修復、ヌクレオチド除去修復などがあり、間違えた塩基が取り除かれ、その後に前回出てきた酵素などが関わり、正しい塩基へと修復が行われます。