内分泌系2、視床下部と脳下垂体のホルモン

内分泌系2、視床下部と脳下垂体のホルモン

脳下垂体前葉からは、基本は刺激ホルモン放出ホルモンが出てきますが、プロラクチンと成長ホルモンは例外です。脳下垂体後葉からはオキシトシンとバソプレシンが出てきます。

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内分泌系2、視床下部と脳下垂体のホルモン

前回の内分泌系1、ホルモンとフィードバック機構ではホルモンの概要について見ました。今回は視床下部と脳下垂体のホルモンについて見ていきます。

 

 

視床下部ホルモン

視床下部から出てくる視床下部ホルモンには以下のようなホルモンがあります。

 

 

  • 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン;下垂体前葉から副腎皮質刺激ホルモンの分泌促進
  • 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン;下垂体前葉から甲状腺刺激ホルモンの分泌促進
  • 性腺刺激ホルモン放出ホルモン;下垂体前葉から性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンなど)の分泌促進
  • プロラクチン放出ホルモン;下垂体前葉からプロラクチンの分泌促進
  • プロラクチン放出抑制ホルモン;下垂体前葉からプロラクチンの分泌抑制
  • 成長ホルモン放出ホルモン;下垂体前葉から成長ホルモンの分泌促進
  • 成長ホルモン放出抑制ホルモン;下垂体前葉から成長ホルモンの分泌抑制

 

プロラクチンと成長ホルモンのみ放出抑制ホルモンが存在します。

 

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脳下垂体前葉ホルモン

脳下垂体前葉から出てくる脳下垂体前葉ホルモンには以下のようなホルモンがあります。

 

  • 副腎皮質刺激ホルモン;副腎皮質から糖質コルチコイドやアンドロゲンの分泌促進
  • 甲状腺刺激ホルモン;甲状腺から甲状腺ホルモンの分泌促進
  • 卵胞刺激ホルモン;女性ではエストロゲンの産生促進、男性では精子形成の促進など
  • 黄体形成ホルモン;女性ではエストロゲンやプロゲステロンなどの分泌促進、男性ではテストステロンの分泌促進など
  • プロラクチン;妊娠中に乳腺を発育させて分娩後に乳汁を分泌させる
  • 成長ホルモン;血糖上昇や中性脂肪分解促進。その他タンパク質同化や骨形成作用があり成長に関わる。

 

通常下垂体前葉からは「〜刺激ホルモン」が出てきますが、プロラクチンと成長ホルモンは例外となっていることに注意が必要です。

 

脳下垂体後葉ホルモン

脳下垂体後葉ホルモンは視床下部で作られ、軸索を通って脳下垂体後葉に行き、貯蔵分泌されます。脳下垂体後葉から出てくる脳下垂体後葉ホルモンには以下のようなホルモンがあります。

 

  • オキシトシン;子宮筋に作用して律動的収縮させる、大量で血管平滑筋を弛緩させ血圧下降させる、乳腺平滑筋を収縮させて乳汁射出させるなど
  • バソプレシン;集合管における水の再吸収を促進、大量で血管平滑筋を収縮させ血圧上昇させるなど

 

国家試験的にはオキシトシンとバソプレシンが「〜シン」と似ていることから血圧の上げ下げで引っ掛けてきます。そこで覚え方のヒントですが、それぞれの4文字目に注目すると、オキシトシンの「ト」は下に下がるので血圧下降、バソプレシンの「レ」は上に上がるので血圧上昇と覚えられます。

 

 

まとめ

  • 脳下垂体前葉からは、基本は刺激ホルモンが出てくるが、プロラクチンと成長ホルモンは例外。
  • 脳下垂体後葉からはオキシトシンとバソプレシンが出てくる。

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