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一般的に一度かかった感染症には二度目はかかりにくいと言われています。それは過去に出会った抗原を覚えて、二度目にかかった時に速やかな免疫応答が起こるためです。それに関わっているのが抗体です。今回は抗体について見ていきたいと思います。

抗体は免疫グロブリン(Ig;immunoglobulin)とも呼ばれ、抗原を与えられると体内で作られて、抗原とくっつく糖タンパク質を言います。抗体には以下のような働きがあります。

抗体はY字のような構造をしていて、2本のH鎖、2本のL鎖、合計4本のポリペプチド鎖からなります。それぞれのポリペプチド鎖はジスルフィド結合でつながっています。
H鎖とL鎖が対をなす部分をFabと呼び、H鎖どうしが対をなす部分をFcと呼びます。図からもわかるように抗体は2個のFabとFcを持つことになります。Fabの先端部分で、抗原と結合する部分を可変部(V領域)と呼び、可変部以外のところを定常部(C領域)と呼びます。可変部により抗原と結合すると、Fc部分の構造が変化して、補体と結合する部位やFcレセプターと結合する部位が出てきます。
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抗体の多様性は遺伝子の再編成により生じます。H鎖のV領域は、V遺伝子、D遺伝子、J遺伝子の3種類の遺伝子によりコードされます。V遺伝子、D遺伝子、J遺伝子はそれぞれ複数存在して、それらから1つずつ選ばれて連結します。すなわち、V遺伝子、D遺伝子、J遺伝子の組み合わせによってV領域の多様性が生まれます。
H鎖は3種類の遺伝子だったのに対して、L鎖のV領域はV遺伝子とJ遺伝子の2種類の遺伝子によりコードされ、こちらも多様性が生まれます。

抗体はH鎖定常部の違いによって、以下の5つのクラスに分けられます。
冒頭での二度目の感染は起こしにくいというのは、二次免疫応答では主にIgGが大量に作られることによります。このように、抗原に対する特異性は変わらずに産生される抗体のクラスが変わることをクラススイッチと言います。