神経系3、脊髄

Sponsored Link

神経系3、脊髄

前回の神経系2、間脳、脳幹、小脳までで脳について見ました。中枢神経系は脳だけでなく脊髄もありました。今回は脊髄について見ていきます。

 

 

脊髄

脊髄は外側にある白質と、内部にある灰白質と呼ばれるところがあります。そして図のように、灰白質の後ろのでっぱりを後角、前のでっぱりを前角と言います。

 

 

知覚神経などの終末が後角にあり、そこから流れてきた情報は、前角にある運動神経の細胞体が受け取り、骨格筋へと流れていき反射が起こります。

 

Sponsored Link

Sponsored Link


 

反射

通常では刺激に対しては脳が中枢として働き、考えて指令を出して行動します。しかし沸騰したやかんなどに触れると、考える間もなく「熱っ!!」と言って無意識に手を引っ込めるかと思います。このように脊髄が中枢となり起こる反応を反射と呼びます。

 

反射は大きく2種類にわけられます。

 

  • 単シナプス反射;知覚神経と運動神経が直接結びついたシンプルな反射です。
  • 多シナプス反射;知覚神経と運動神経の間に複数の神経をはさむ反射です。

 

多シナプス反射のイメージは下の図のようなイメージになります。

 

先ほどのやかんの例に沿ってあげると、やかんに触れる→知覚神経が感じとり、情報を流す→後角よりやかんに触れた情報が流れてくる→間の神経をはさむ→運動神経に情報が伝わる→前角より情報が流れていく→骨格筋に伝わり、手を引っ込める。

 

 

髄膜

今まで脳や脊髄について見てきましたが、脳や脊髄は髄膜で包まれています。髄膜は硬膜、くも膜、軟膜と3つの層から構成されていて、くも膜と軟膜の間は脳脊髄液で満たされています。この液体はクッションの役割を果たしています。大事な脳は骨だけでなく、髄液によっても衝撃から守られています。

 

なお脳脊髄液はクッションの役割だけでなく、栄養分を血液から脳と脊髄に運びます。また老廃物を脳と脊髄から除去して血液に戻す働きなども行っています。

 

まとめ

  • 脊髄は、外側にある白質と、内部にある灰白質と呼ばれるところがあり、灰白質の後ろのでっぱりを後角、前のでっぱりを前角と言う。
  • 脊髄が中枢となり無意識に行う行動を反射と呼ぶ。
  • 単シナプス反射は知覚神経と運動神経が直接結びついたシンプルな反射。
  • 多シナプス反射は知覚神経と運動神経の間に複数の神経をはさむ反射。
  • 髄膜は硬膜、くも膜、軟膜と3つの層から構成されていて、くも膜と軟膜の間は脳脊髄液で満たされている。脳脊髄液は衝撃から守るクッションの役割だけでなく、脳や脊髄に栄養分を渡して老廃物を受け取る役割をしている。

不要な教科書や参考書はこちらで買取ラクラク

Sponsored Link

神経系3、脊髄 関連ページ

細胞内小器官の働き
細胞内小器官にはミトコンドリア、小胞体、ゴルジ体、リソソーム、ペルオキシソームなどが存在します。これらがうまく働くことで細胞の機能が保たれています。
細胞周期、アポトーシスとネクローシス
細胞周期はG0期(静止期)→G1(第一間期)→S期(DNA合成期)→G2期(第二間期)→M期(分裂期)→G0期という順番で行われます。細胞にとって予定されている死をアポトーシス、予定されていない死をネクローシスといいます。
神経系1、大脳
中枢神経系は脳や脊髄、末梢神経系は脳神経や脊髄神経に分類されます。大脳は大脳皮質、大脳基底核、大脳髄質に分類されます。
神経系2、間脳、脳幹、小脳
視床下部は自律神経、内分泌、本能行動を制御しています。脳幹は大脳と身体との電気信号の経路となります。小脳は運動機能などに関わります。
神経系4、脳神経と脊髄神経
末梢神経系を解剖学的にわけると、脳神経と脊髄神経にわけることができます。脳神経は全部で12対あり、脊髄神経は全部で31対あります。
神経系5、体性神経系と自律神経系
体性神経系は知覚神経と運動神経にわけることができます。自律神経系は交感神経と副交感神経にわけることができます。交感神経の節前繊維は、胸髄と腰髄から出てきます。
神経系6、神経細胞の構造
神経細胞は細胞体、樹状突起、軸索からなります。有髄神経線維は跳躍伝導がおこるため速いです。電気的な興奮は、静止状態、脱分極、再分極を経て行われます。
骨の構造
骨は細かく見ると骨組織、骨髄、軟骨組織、骨膜からなります。赤色骨髄は造血機能を持ちます。軟骨組織は主に関節に関わります。骨膜は骨の表面を覆っていて、骨を保護したり、筋肉を骨に固定します。
筋肉1、骨格筋の収縮
筋肉は横紋筋と平滑筋にわけることができます。横紋筋はさらに骨格筋と心筋にわけることができます。骨格筋の収縮には、筋小胞体からのCa2+の放出が必要で、Ca2+がトロポニンCにくっつきロックが外れることで起こります。
筋肉2、心筋の収縮
心筋は横紋筋の1つで横紋構造を持ちます。心筋の収縮は自律神経が調節に関わり、Ca2+なども関わってきます。これらを理解することで強心配糖体の理解にもつながります。
筋肉3、平滑筋の収縮
平滑筋は横紋構造は持たず、自律神経によって支配されています。平滑筋の収縮には、Ca2+とカルモジュリンが結合してミオシン軽鎖キナーゼを活性化することによります。
皮膚の構造
皮膚は、表皮と真皮からなり、その下には皮下組織が存在します。表皮にはメラニン細胞(メラノサイト)、ランゲルハンス細胞、メルケル細胞などが存在し、真皮の汗腺はエクリン腺とアポクリン腺などの種類があります。
循環器1、心臓の構造
心臓の上の部分を心房、下の部分を心室と呼びます。内頚動脈と椎骨動脈でウィリス動脈輪を作り、そこから脳の各部位へ血液が送られます。
循環器2、刺激伝導系と心電図
刺激伝導系は洞房結節→房室結節→ヒス束→左脚右脚→プルキンエ線維と伝わります。心電図は活動電位の時間的変化を体の表面の電極で記録したものです。
リンパ液の流れ
リンパ液は淡黄色をしていて、多くのリンパ球を含みます。リンパ球の産生や分化をする赤色骨髄や胸腺は一次リンパ器官と呼ばれます。免疫応答をするリンパ節や脾臓は二次リンパ器官と呼ばれます。
呼吸器系、気管や肺の構造
T型肺胞上皮細胞は肺胞の表面の多くを占めて、ガス交換を行います。U型肺胞上皮細胞は表面活性物質(サーファクタント)を分泌して、肺胞内側に存在する水の層による表面張力を減らします。
消化器系1、胃とプロトンポンプ
主細胞はペプシノーゲンの分泌、副細胞はムチン(粘液物質)の分泌、壁細胞は胃酸や内因子の分泌、G細胞はガストリンの分泌などに関わります。胃酸の分泌にはプロトンポンプ(H+,K+-ATPase)が関わります。
消化器系2、小腸と大腸
小腸は消化や吸収の大部分を行い、十二指腸、空腸、回腸にわけられます。大腸は水分を吸収して糞便の形成などを行い排泄に関わり、盲腸、結腸、直腸にわけられます。
消化器系3、肝臓と膵臓
肝臓は解毒の他にも、各栄養素の代謝や凝固系にも関わります。膵臓は膵液やインスリンなどのホルモンの分泌が主な仕事です。
泌尿器系、腎臓の働き
腎臓の働きは排泄だけでなく、エリスロポエチン、レニン、活性型ビタミンD3の産生にも関わります。腎小体ではアミノ酸、グルコース、ビタミンなどがろ過されますが、尿細管で再吸収が行われます。
内分泌系1、ホルモンとフィードバック機構
ホルモンは恒常性を保つためにフィードバック機構が働きます。ステロイドや甲状腺ホルモンなどの一部は細胞内受容体に結合して作用します。
内分泌系2、視床下部と脳下垂体のホルモン
脳下垂体前葉からは、基本は刺激ホルモン放出ホルモンが出てきますが、プロラクチンと成長ホルモンは例外です。脳下垂体後葉からはオキシトシンとバソプレシンが出てきます。
内分泌系3、甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンは甲状腺濾胞細胞から分泌され、カルシトニンは傍濾胞細胞から分泌され、パラトルモンは副甲状腺から分泌されます。
内分泌系4、副腎皮質ホルモン
副腎皮質ホルモンは、球状層、束状層、網状層などから分泌され、鉱質コルチコイド、糖質コルチコイド、副腎アンドロゲンなどがあります。副腎髄質からアドレナリンやノルアドレナリンが出てきます。
内分泌系5、消化器系のホルモン
プロインスリンからCペプチドが切断して、インスリンとなります。ガストリンは胃幽門部から分泌され、胃壁細胞に作用します。セクレチンはアルカリ性に富む膵液の分泌促進、コレシストキニンは消化酵素に富む膵液の分泌促進に関わります。
エイコサノイド、プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエン
オータコイドは神経伝達物質とホルモンの間のような生理活性を示します。シクロオキシゲナーゼ経路ではアラキドン酸からプロスタグランジン類やトロンボキサン類が作られます。
感覚器、眼と耳
感覚器の眼のうち、水晶体は白内障、毛様体は緑内障に関わります。耳は聴覚だけでなく、平衡感覚に関わり、前庭や半規管が重要な役割を果たしています。
血液系、赤血球、白血球、血小板
血液を遠心分離にかけると、血球と血漿にわけられ、血清は血漿の一部ということができます。赤血球は酸素の運搬、白血球は免疫、血小板は血液凝固に関わります。
セロトニンはトリプトファン、ヒスタミンはヒスチジンから作られる
セロトニンはトリプトファンから作られます。セロトニンは腸クロム親和性細胞にほとんど存在しています。ヒスタミンはヒスチジンから作られます。ヒスタミンは肥満細胞や好塩基球などに存在しています。
アンギオテンシン、ブラジキニンの作用
アンギオテンシンUはレニンなどが関わり作られて、血管収縮作用、アルドステロン分泌などの作用を示します。ブラジキニンを分解するキニナーゼUはアンギオテンシン変換酵素(ACE)と同じです。

 
HOME プロフィール お問い合わせ