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粒子径が小さいものが、気体、液体、固体などに懸濁している状態を分散すると言います。分散系は分散している粒子の大きさによって、分子分散系、コロイド分散系、粗大分散系にわけられます。
これらの分散系は粒子径が異なるため、顕微鏡で観察する時と、ろ過をする時に差が出てきます。特に中間となるコロイド分散系は国家試験的に覚えなければなりません。
コロイド分散系を抑えれば、それより粒子径の大きい粗大分散系は顕微鏡で見えるのはわかるし、ろ過されないのもわかると思います。逆にコロイド分散系より粒子径の小さい分子分散系は、顕微鏡では見えないし、ろ過されるのも納得できるかと思います。
全体をみたところで、今回はこのうちのコロイド分散系を見ていきます。
冒頭で話したように、分散している状態の1つにコロイドがあります。いまいちピンとこないかもしれませんが、牛乳やマヨネーズもコロイドの一種です。
コロイドは分散している相の物理化学的性質によって以下のように分類されます。
次にコロイドの性質を見ていきましょう。
コロイドの粒子はブラウン運動と呼ばれるジグザグの動きをします。これはコロイドの周りにある分散媒がコロイド粒子に衝突するために起こります。
コロイド溶液に横から光を当てると、光の通路が見えます。これをチンダル現象と呼びます。チンダル現象は光が粒子によって散乱されるために起こります。
冒頭のコロイド分散系が限外顕微鏡で見えるというのは、チンダル現象があるからです。ちなみにゴロとして、
いつものように物語は不要だと思うので、割愛します(笑)
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疎水コロイドは、水和層がほぼないため、少量の電解質を加えることで表面の電荷がなくなり凝集します。これを凝析と言います。
親水コロイドは、水和層があるため、より多くの電解質を加えなければ凝集しません。これを塩析と言います。
これも言葉的に塩析の方が塩というワードがあるため、より多く電解質を入れなければならないなとイメージすれば覚えられると思います。
コロイドが多く存在する相と少ない層に分離することをコアセルベーションと言います。なおコアセルは「わける」という意味です。
コアセルベーションは、マイクロカプセルに応用されています。