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前回の薬の分布、血液脳関門と分布容積では分布を確認しました。今回は代謝について見ていきます。衛生の異物の代謝とCYPでも代謝をまとめているので、一部内容かぶりますが、よければみてください。
分布され効果を示した薬は、代謝され排泄の準備が行われていきます。代謝は大きく分けて2つの段階があります。
第T相反応は酸化、還元、加水分解などにより進んでいきます。中でも酸化反応は薬物代謝の多くを占めます。酸化反応はシトクロムP450系薬物代謝酵素によって触媒されます。
シトクロムP450(cytochrome P450)はCYPと略され、「シップ」と呼ばれます。肝細胞の小胞体に多く存在し、活性中心にヘム鉄をもつヘムタンパク質です。CYPは多くの分子種があり、CYPの後に数字と英字をつけてその分子種を表します。最初の数字は群(ファミリー)
、次の英字が亜群(サブファミリー)、最後の数字が亜種を示します。
CYPの代表例にはCYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4などがあります。中でもCYP3A4は多くの医薬品の代謝に関わります。
抱合を行うことにより、水溶性が高まり排泄しやすくなります。抱合の種類には、グルクロン酸抱合、硫酸抱合、アセチル抱合、アミノ酸抱合、グルタチオン抱合、メチル抱合などの種類があります。
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薬物代謝酵素は、遺伝的要因、人種差、年齢差などがありますが、薬によっても影響を受けます。いわゆる薬の相互作用で、ある薬Bを飲んだら、薬Aの効果が増えたり減ったりする原因の1つに、この薬物代謝酵素の阻害や誘導があります。
薬Bを併用することで、薬Aの代謝が阻害され血中濃度が上がります。その結果、薬Aの効果が強く出たり、副作用が出やすくなります。代謝阻害は、CYPの取り合いになったり、先ほどのヘム鉄の活性を失わせることによって起こります。
代謝阻害を起こす代表的な薬には以下のようなものがあります。
ゴロを使って覚えましょう。
イメージ作りの物語を。
今日は待ちに待ったスロットの新台の日!!先頭で楽しみにしながら、店の中をのぞくとスロットマシーンがなぜか湿っています。よく見ると店員(オメー)がスロットマシーンをなぞっていたという話です。私は大学時代に友人に誘われ、一度だけこの手のものを経験しましたが、見事に負けました。ここでビギナーズラックとかで当たってしまうとハマってしまうんでしょうね(笑)
ちなみに薬以外にも、グレープフルーツジュースも相互作用として有名です。
先ほどの代謝阻害と逆に、薬物Cを併用することで薬物Aの代謝が促進され血中濃度が下がります。その結果、薬Aの効果が弱くなってしまいます。代謝誘導は、細胞での転写が活性化されることにより起こります。
代謝誘導を起こす代表的な薬には、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファンピシンなどがあります。
これもゴロを使って覚えましょう。
こちらはゴロ通りなのですが、カーフェリーで何かを誘導しているシーンを思い浮かべてください。カーフェリーで誘導するものってなんだよ!!ってツッコミは禁止です(笑)
こちらもグレープフルーツジュース同様、タバコがCYP1A2を誘導することで有名です。