懸濁剤はケーキング、乳剤(エマルション)はクリーミングが起こる

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製剤、懸濁剤や乳剤(エマルション)の特徴

前回の製剤、コロイド分散系の特徴ではコロイド分散系を確認しました。今回は粗大分散系について見ていきます。粗大分散系は粒子径が1μm以上のものをいうのでしたね。粗大分散系の例には、懸濁剤や乳剤(エマルション)などがあります。

 

 

懸濁剤

固体粒子が液体に分散したものを懸濁剤と言います。

 

懸濁剤の粒子が沈んでいくときに、大きく2つのパターンがあります。

 

  • 自由沈降;凝集体を作らずに沈む。振とうしても、元の状態に戻らない。
  • 凝集沈降;凝集体を作って沈む。振とうすれば、元の状態に戻る。

 

 

自由沈降の時のように、振とうしても元に戻らない沈殿物をつくることをケーキングと言います。後で説明するクリーミングと混同することがあるので、「け」つながりで覚えましょう。どういうことかと言うと、「け」んだくざいと、「ケ」ーキングで覚えるということです。

 

 

Stokes式(ストークス式)

懸濁剤の粒子が沈んでいくときの沈降速度はStokes式(ストークス式)で表されます。

 

  • v;懸濁粒子の沈降速度
  • d;懸濁粒子の粒子径
  • ρ;懸濁粒子の密度
  • ρ0;分散媒の密度
  • g;重力加速度
  • η;分散媒の粘度

 

 

例によって式が書きにくいので、図で表します(笑)

 

沈降速度が、遅い方が沈殿しにくくなるので、懸濁剤としては安定しているということになります。

 

これも国家試験的には式を覚えるのではなく、沈降速度が何に比例して、何に反比例するかを抑えましょう。特に、粒子径は二乗となっているため、小さい方が沈降速度が遅くなることがわかります。また分散媒の粘度が増えれば沈降速度が遅くなることがわかります。

 

これらは式が無くても、粒子径が大きい方が沈みやすいし、サラサラの液体の方が沈みやすいことが直感的にイメージできるのではないかと思います。

 

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乳剤(エマルション)

互いに混ざらない2つの液体の片方が、もう片方の液体に分散しているものを乳剤(エマルション)と言います。

 

乳剤(エマルション)は、分散媒と分散相が油なのか水なのかによって様々な型があります。

 

  • 水中油型(o/w型);分散媒が水、分散相が油
  • 油中水型(w/o型);分散媒が油、分散相が水

 

 

水中油型(o/w型)を例にしてみると、o/wという英語は分子がo、分母がwというイメージですし、水の中に油とイメージを持てば混同しにくいと思います。

 

乳剤(エマルション)は安定化するために乳化剤を加えますが、乳化剤のHLBが大きいとo/w型、HLBが小さいとw/o型になりやすいです。

 

乳剤の型の確認法

これらの型を確認する方法としては、希釈法、電気伝導法、色素法などがあります。

 

 

これも水中油型(o/w型)を例に考えてみると、分散媒の水を入れれば薄まるので広がるイメージになります。

 

電気伝導法は、〇ケモンを思い出してください。水タイプは電気タイプ弱点です。そのため電気を通します。

 

色素法は、水中油型(o/w型)は水が多いです。水色と、メチレン「ブルー」の色つながりで覚えましょう。

 

水中油型(o/w型)を覚えれば、消去法で油中水型(w/o型)はいけると思います。

 

転相

乳剤(エマルション)に分散相を加えていくと、だんだんと分散相の割合が増えていきます。そうしていくうちに、分散相と分散媒が逆転します。これを転相と言います。

 

 

例えば、水中油型(o/w型)に油を加えていくと、あるところでw/o型になります。そのあるところを臨界点と言います。臨界点の前後では粘度や電気伝導度が変化します。

 

乳剤(エマルション)の分離

乳剤(エマルション)は長時間放置すると、2相に分離します。分離の仕方は大きく2つの方法があります。

 

  • クリーミング→合一→分離
  • 凝集→合一→分離

 

 

クリーミングとは液面あるいは液底に、分散相が濃い部分ができることを言います。クリーミングでは、振とうすることでもとの状態に戻ります

 

凝集は分散相どうしがくっつき、集まることを言います。基本的には凝集から元の状態に戻ることは困難です。

 

これらの過程を経て、さらに時間が経つと、分散相がさらに集まります。これを合一と言い、さらに進むと2相に分離します。

 

まとめ

  • 粗大分散系の代表例に懸濁剤や乳剤(エマルション)がある。
  • 懸濁剤はケーキング、乳剤(エマルション)はクリーミング

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