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前回の製剤、日本薬局方の坐剤のまとめでは坐剤についてまとめました。今回はエタノールを含む剤形についてまとめます。
これらの薬はあまり使う機会がないですが、国家試験的にエタノールを含む剤形は?と問われることがあります。次回などにお話しするつもりである生薬を含む剤形や甘味を含む剤形と混同しやすく、1つの剤形でエタノールと生薬を含んでいたりすることもあります。
なので、今回はそういう観点でご覧になってもらえたらと思います。結論から言うと、エタノールを含む剤形の代表例には以下のようなものがあります。
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酒精剤は、日本薬局方で揮発性の有効成分をエタノール又はエタノールと水の混液に溶解して製した液状の製剤と定義されています。名前に酒と入っていることからもエタノールが入っていることはイメージしやすいかと思います。
酒精剤の容器は気密容器を用います。引火のおそれがあるため、酒精剤は火気を避けて保存します。
チンキ剤は、日本薬局方で生薬をエタノール又はエタノールと精製水の混液で浸出して製した液状の製剤と定義されています。チンキ剤は次回お話しする生薬成分も入っています。
チンキ剤の容器は気密容器を用います。チンキ剤も、火気を避けて保存します。
エリキシル剤は、日本薬局方で甘味及び芳香のあるエタノールを含む澄明な液状の経口液剤と定義されています。
エリキシル剤はエタノールだけでなく、甘味や芳香もあるため、ゴロで覚えましょう。
イメージ作りの物語を。友達から紹介されたエリちゃんと、バーでデートすることになりました。バーのカウンターでエリちゃんが隣に座ると、甘くていい香りがしました。そんな大人のお姉さんのエリちゃんは、綺麗なだけでなくお酒がとても強かったという話です。ちなみに私は街ですれ違う女性のシャンプーの香りが好きです。突然のカミングアウトすいません(笑)
このゴロを覚えて、後はチンキ剤がエタノールを含む剤形と覚えれば、酒精剤は酒が文字に入っているため、エタノールを含む剤形すべて抑えられると思います。
エリキシル剤の容器は気密容器を用います。エリキシル剤だけ他の2つと異なり、火気を避けて保存という記載はないことにも注意しましょう。