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近年、薬の偽物が流通したり品質が怪しい場合もあります。そのため、薬の品質をしっかり保つことはとても大事なことです。薬などの品質を適正にするために定められた基準書に日本薬局方があります。
日本薬局方は大量の項目があるので、今回は日本薬局方の通則のうち国家試験に関わる大事なところだけを具体例などとともに、見ていきたいと思います。
これでもだいぶ削りましたが、重要項目だけでもおなかいっぱいですよね(笑)
なお、日本薬局方は改正が行われるので詳しくはそちらを参照してください。
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日本薬局方の医薬品は、その医薬品名の前後に「 」をつけて表します。
それに対して、化学的純物質は( )で分子式や組成式をつけたものは化学的純物質を表します。
例えば、イソニアジド(C6H7N3O)は化学的純物質を表します。
医薬品の力価を示すとき用いる単位は医薬品の量とみなします。
力価は小児の粉の処方とかでたまに先生が書いたりします。経験上、だいたい手書き処方で、達筆すぎて読めないことも(笑)
これは文字だけ見ても覚えられないので、図で覚えた方が良いと思います。
滴数を量るには、20℃において水20滴を滴加するとき、その質量が0.90〜1.10gとなるような器具を用います。
水20滴というのがポイントです。
減圧は、別に規定するもののほか、2.0kPa以下とします。
これも2.0kPa以下というのが、ポイントです。げんあ「つ〜」=two(2)と覚えるのが良いです。
溶液の濃度を(1→3)、(1→100)などで示したものは、固形の薬品は1g、液状の薬品は1mLを溶媒に溶かして全量をそれぞれ3mL、100 mLなどとする割合を示します。
全量というのが、ポイントです。例えば、(1→10)で示された場合は、液体1mlに溶媒9mlを加えて全量を10mlにするということになります。
質量を「精密に量る」とは、量るべき最小位を考慮し、0.1mg、10μg、1 μg又は0.1μgまで量ることを意味します。質量を「正確に量る」とは、指示された数値の質量をその桁数まで量ることを意味します。
例えば、0.01gを精密に量ると言われたら、1/1000まで量ることになります。つまり0.01000gまでとなるため、0.01mgまで量ります。
また正確に量る例として、0.05gを正確に量るとなったら、0.045〜0.054gを量ることになります。
医薬品の試験の操作において、「直ちに」とあるのは、前の操作の終了から30秒以内に次の操作を開始することを意味します。
30秒以内というところをひっかけてきます。
確認試験は、医薬品又は医薬品中に含有されている主成分などを、その特性に基づいて確認するための試験です。それに対して、純度試験は、医薬品中の混在物を試験するために行うものです。
これらも、それぞれの言葉を入れ替えてひっかけてきます。純度試験が混在物というのをしっかりおさえれば、混同しないと思います。
定量に供する試料の採取量に「約」を付けたものは、記載された量の±10%の範囲を言います。
約というと±5%なイメージがありますが、±10%なので間違えないようにしましょう。
容器とは、医薬品を入れるもので、栓、蓋なども容器の一部です。
器だけでなく、蓋なども容器なので気をつけましょう。
密閉容器とは、固形の異物が混入することを防ぎ、内容医薬品の損失を防ぐことができる容器をいいます。
気密容器とは、固形又は液状の異物が侵入せず、内容医薬品の損失、風解、潮解又は蒸発を防ぐことができる容器をいいます。
密封容器とは、気体の侵入しない容器をいいます。
気体はどこにでもいるため、それを防げる密封容器が最強のイメージを持ってください。気密容器と混同しそうになりますが、密封とあるように封がされていて気体もいれないイメージです。
続いて気体は防げないけど、液体と気体を防げるので気密容器が2番目に強いイメージを持ってください。
最後に固体しか防げないので密閉容器が一番弱いイメージを持つと、混同せず覚えられると思います。