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ADMEで見たように、薬の血中濃度は治療域を維持することで、安全かつ有効に薬を使うことができます。これを実現する1つの方法として、コントロールドリリース(放出制御)型製剤があります。今回はコントロールドリリース(放出制御)型製剤について見ていきます。
コントロールドリリース(放出制御)型製剤は、その名の通り薬の放出を制御することで一定の血中濃度を維持しやすくなる製剤です。
コントロールドリリース(放出制御)型製剤の有名なものにアダラートCR錠があります。この「CR」はControlled Releaseの略で、まさにコントロールドリリース(放出制御)型製剤を表しています。通常のアダラートカプセルは1日3回飲むことが一般的ですが、アダラートCR錠は基本的に1日1回飲みます。飲む回数が減るのでコンプライアンスの改善にもつながります。
アダラートCR錠のような経口投与型のコントロールドリリース(放出制御)型製剤には、以下のようなものがあります。
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シングルユニットタイプは、経口投与後崩壊しないで、薬全体が徐放性を持ちます。代表例には以下のようなものがあります。
スパンタブはあとで出てくるスパンスルとスパスタブと「スパ」という文字がどれも入っていて混同することがあるためしっかり抑える必要があります。スパンタブは「横にスパンと切る」で覚えましょう。横にスパンと切ることで速溶層と徐放層にわけるイメージです。
またロンタブは「ロ」の字が薬の形に似ていることで覚えましょう。
マルチプルユニットタイプは、経口投与後崩壊して生じた顆粒が徐放性を示します。代表例には以下のようなものがあります。
スパンスルは英語で書くとspansuleです。カプセルは英語で書くとcapsuleです。つまり語尾がsuleであることからカプセルであることを引っ張り出せます。
スパスタブは「スパスパ刻む」と覚えましょう。スパスパ刻むと徐放性顆粒が出てくるイメージです。「スパス」まで文字が入っているのは、スパスタブだけです。
錠剤の他にもリュープリンなどの他の剤形にもコントロールドリリース(放出制御)型製剤は応用されています。