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前回の覚せい剤取締法、覚せい剤は薬局では扱えないでは覚せい剤についてみました。今回は覚せい剤原料についてみていきたいと思います。
まず覚せい剤原料の代表例には以下のようなものがあります。
国家試験などで注意したいのが「10%を超える」というところです。ひっかけ問題で「10%エフェドリンは覚せい剤原料である」などの問題が出ることがありますが、10%超えるなので、10%ぴったりの場合は覚せい剤原料になりません。
その覚せい剤原料を取り扱うことができるものには以下のような種類があります。
病院や薬局は医薬品である覚せい剤原料に関わる業務に限り、覚せい剤原料取扱者の指定なく取り扱うことが認められています。そのため覚せい剤は薬局では扱えませんでしたが、覚せい剤原料は取り扱うことができるのが大きな違いです。
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厚生労働大臣の許可を受けて、その業務のため覚醒剤原料を輸出入する場合のほかは、何人も、覚醒剤原料を輸入してはならない。ただし、本邦に入国する者が、厚生労働大臣の許可を受けて、自己の疾病の治療の目的で携帯して医薬品である覚醒剤原料を輸出入する場合は、この限りでない。
と定められています。覚せい剤は何人たりとも輸出入はダメでしたが、覚せい剤原料は覚醒剤原料輸入(輸出)業者であれば、輸出入が可能なのが大きな違いです。
覚せい剤原料の流通ルートは以下のようになってます。
覚せい剤原料の譲渡や譲受にも、もちろん厚生労働省令で定めるところにより作成した譲渡証や譲受証が必要で、二年間保存しなければなりません。
あと注意すべき点は、他薬局に覚せい剤原料を譲渡する(薬局間での覚せい剤原料の譲り渡し)ことは禁止です。
覚せい剤原料は、かぎをかけて保管します。ここも覚せい剤と比べると「堅固な」というのがついていないのが大きな違いです。つまり覚せい剤原料は鍵がかかればOKです。
覚せい剤原料も、必要事項を帳簿に記入して記録する必要があります。
覚せい剤原料の廃棄は都道府県知事に届け出て当該職員の立ち合いのもとに行う必要があります。
ただし、調剤済み覚せい剤原料については立ち合いなしで廃棄が可能です。病院や薬局等は、調剤済医薬品覚醒剤原料を廃棄した場合、廃棄後30日以内に「交付又は調剤済みの医薬品である覚醒剤原料廃棄届出書」を届け出る必要があります。
覚せい剤の事故(喪失、盗難、所在不明など)は、定められた事項を指定権者に届け出なければなりません。