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栄養摂取する方法としては経口摂取が普通です。しかし高齢者などでは食事を経口摂取することが難しくなってきます。今回は栄養と嚥下機能についてみていきたいと思います。

冒頭でもお話ししたように、普通の人であれば食事は問題なくできます。当たり前のようにやっていますが、食べるという動作を行うには、食欲、体力、嚥下などに異常がないことが重要です。
これらに異常を与えるものには、加齢、低栄養、疾患などがありますが、薬剤師として知っておきたいのが薬の副作用などによる薬剤性による影響です。
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食事を当たり前のように嚥下していますが、嚥下をするには以下のようなステップを踏んでいます。

先行期〜準備期は意識レベル、五感、食欲が大きな影響を与えます。また、準備期〜口腔期は体力が大きな影響を与えます。最後に、口腔期〜食道期は嚥下する力が大きな影響を与えます。
また食べるのに地味に重要なのが唾液です。唾液はアミラーゼにより消化するイメージが強いですが、口の中を潤して口腔内の清潔にも関わります。
唾液はそれだけでなく、咀嚼して食べ物の塊を作る時につなぎの役割も果たし嚥下に関わったり、食べ物の味の成分が唾液に溶け出すことで味覚にも関わります。つまり唾液が少なくなると食欲低下や嚥下機能低下を引き起こします。
他にも食事面ではとろみが重要です。現場ではきざみ食が使われたりしますが、きざみ食は誤嚥しやすいと言われています。先ほどの食べ物の塊を上手に作ることができない患者であればバラバラしてしまいます。それを補うのがとろみです。とろみをつけたきざみ食であれば、予め食事の塊ができている状態ですので誤嚥しにくくなります。また液体は流れが早いですが、とろみをつけることで気管にいかないよう時間稼ぎをすることができます。
摂食嚥下障害を起こしうる代表的な疾患には以下のようなものがあります。
要するに、筋肉や神経に影響を与えるような疾患が原因となりうるということです。
先ほどの食事の嚥下に影響を与える代表的な薬には以下のようなものがあります。

薬の特徴的な副作用のキーワードとしては、以下のようなものがあります。
食事がうまくとれていない患者がいた時、薬剤師としてこれらの薬の副作用が影響を与えていないか考えることが重要です。
サブスタンスPと呼ばれる痛みの伝達物質があります。サブスタンスPがのどで作用すると、食べ物をゴクっと飲み込んだり、気管に入ったりした時にゲホゲホ咳を出させたりすると言われています。つまりサブスタンスPの濃度が増えれば誤嚥しにくくなると考えられています。そしてサブスタンスPは中脳黒質のドパミンによって誘導されてのどに放出されると考えられています。よって、ドパミンが増えればサブスタンスPが増えると考えることができます。
この考え方に基づいて、肺炎予防に効果があるとされている薬には以下のようなものがあります。
逆にこの考えから、ドパミンを抑える抗精神病薬や制吐剤(ドンペリドンやメトクロプラミドなど)は特に嚥下障害を起こしやすい薬と言えます。
薬の嚥下は食事とはまた少し異なり水と薬を同時に処理するという作業が必要になります。当たり前のように行っていますが、高齢者等では薬の嚥下は難しい方もいます。
PILL-5(ピルファイブ)は薬に特化した嚥下評価ツールです。PILL-5(ピルファイブ)は5つの質問からなり、6点以上で嚥下障害ありとなります。