銅の働き、多く含む食品、薬との併用のまとめ

銅の働き、多く含む食品、薬との併用のまとめ

銅は造血作用などに関わり、欠乏すると鉄投与に反応しない貧血などが起こることがあります。メタルカプターゼ(ペニシラミン)、メタライト(トリエンチン)、ノベルジン(酢酸亜鉛)など銅過剰症治療薬を飲んでいる患者は食事やサプリメントからの銅摂取は控えた方が良いと考えられます。

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銅の働き、多く含む食品、薬との併用のまとめ

前回の鉄の働き、多く含む食品、薬との併用のまとめでは鉄について見ました。今回はを見ていきます。

 

 

銅と言うと、10円玉のイメージが強いかと思います。しかし、10円玉には銅だけでなくスズなども入っているそうですよ。「どう」でもいい内容でしたね、銅なだけに。スベッたところで本題に入ります(笑)

 

銅の元素記号はCuです。Cuは黄銅鉱の産地として古代有名だったキプロスのローマ字(Cuprum)に由来していると考えられています。

 

銅は小腸や十二指腸から吸収され、門脈を通って肝臓に運ばれます。生体内では主に骨や骨格筋、血液中に存在しています。

 

銅の働きは主に以下のようなものがあります。

 

  • 諸反応の触媒;タンパク質と結合した銅酵素として電子伝達、酸化還元、酸素添加などの触媒として働く
  • 造血作用;骨髄で赤血球のヘモグロビンが作られる際に重要な働きをする
  • 活性酸素の除去;活性酸素を除去するスーパーオキシドジスムダーゼの構成成分
  • メラニン色素の生成;メラニンを作るチロシナーゼの構成成分
  • 神経伝達物質の酸性;アドレナリンの産生にも関与

 

そのため銅が欠乏すると様々な症状が出てきますが、中でも鉄投与に反応しない貧血などが起こります。

 

 

銅の過剰症

通常の食品からの慢性的な銅の過剰摂取は無いとされています。

 

しかし銅容器で酸性の食品や飲料を保存したり、銅鍋で酸性食品を調理した場合に銅が溶けて中毒を起こしたという報告はあります。そのため、現在は食品と接するところにはスズなどのメッキが施されるようになっています。急性中毒では消化管障害、肝障害、溶血性貧血などが起こるとされていて、メッキが剥がれたりすると注意が必要です。

 

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銅を多く含む食品

銅を多く含む食品には以下のようなものがあります。

 

  • 動物性;牛レバー、しゃこ、ホタルイカ、桜エビ、イイダコ
  • 植物性;ココア、カシューナッツ、いりごま、きな粉、くわい

 

 

銅と薬の相互作用

添付文書上、銅と相互作用を起こす薬はありません。しかし銅過剰症治療薬として用いられる以下の薬を飲んでいる患者は食事やサプリメントからの銅の摂取は控えた方が良いと思われます。

 

  • メタルカプターゼ(ペニシラミン)
  • メタライト(トリエンチン)
  • ノベルジン(酢酸亜鉛)

 

まとめ

  • 銅は造血作用などに関わり、欠乏すると鉄投与に反応しない貧血などが起こる。
  • 銅と薬の相互作用は添付文書上ないが、メタルカプターゼ(ペニシラミン)、メタライト(トリエンチン)、ノベルジン(酢酸亜鉛)など銅過剰症治療薬を飲んでいる患者は食事やサプリメントからの銅摂取は控えた方が良い。

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