アクトス(ピオグリタゾン)、浮腫や体重増加の副作用に注意

アクトス(ピオグリタゾン)、浮腫や体重増加の副作用に注意

アクトス(ピオグリタゾン)はインスリン抵抗性を改善します。浮腫、心不全、体重増加が特徴的な副作用なので注意が必要です。その他にも骨折リスクや膀胱がんのリスクなども報告されています。

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アクトス(ピオグリタゾン)、浮腫や体重増加の副作用に注意

由来

  • インスリン感受性(Insulin Sensitivity)に作用(Act On)する薬剤 「Act」 「O」n Insulin 「S」ensitivityより

 

何もつなげられない

 

特徴

  • 1日1回の投与で血糖改善効果を示すインスリン抵抗性改善剤

 

脂肪細胞は、小型の脂肪細胞が普通ですが、食事や運動不足などにより大型脂肪細胞へとなっていく。

 

 

小型の脂肪細胞はインスリン抵抗性の改善に効果があるとされているアディポネクチンの分泌を行うが、大型の脂肪細胞はインスリン抵抗性を増やすTNF-αと呼ばれるものを分泌する。

 

アクトス(ピオグリタゾン)は脂肪細胞のPPARγ(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ)を刺激する。そうすることによって、前駆脂肪細胞から小型脂肪細胞への分化促進と、大型脂肪細胞のアポトーシスが起こる。

 

その結果、アディポネクチンは増えて、TNF-αは減るので、インスリン抵抗性を改善する。

 

具体的にはアクトス(ピオグリタゾン)は筋肉組織、脂肪組織及び肝臓におけるインスリン抵抗性を改善することにより、末梢では糖の取り込み及び糖の利用を促進し、肝臓では糖の放出を抑制して血糖を低下させる

 

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用法用量

食事療法、運動療法のみの場合及び食事療法、運動療法に加えてスルホニルウレア剤又は α−グルコシダーゼ阻害剤若しくはビグアナイド系薬剤を使用する場合
  • 成人には15〜30mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与。 なお、適宜増減するが、45mg上限とする。

 

食事療法、運動療法に加えてインスリン製剤を使用する場合
  • 成人には15mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与。なお、適宜増減するが、30mgを上限とする

 

重大な副作用

  • 心不全、浮腫、肝機能障害、黄疸、低血糖、横紋筋融解症、間質性肺炎、胃潰瘍の再燃

 

アクトス(ピオグリタゾン)は浮腫や心不全、体重増加などが特徴的な副作用なため注意が必要である。浮腫は特に女性で起こりやすく低用量から使うように添付文書でも記載がある。そのため体重確認や減塩指導をすることが重要。

 

その他にも骨折リスクの上昇(特に女性)、膀胱がんのリスク上昇なども報告されているので注意が必要。

 

経験したこと

アクトス(ピオグリタゾン)は主に肝消失であり、インスリン分泌をする作用ではないことから低血糖リスクは低く、肥満患者にはHbA1c低下作用の効果は大きいと言われている。ただし、体重は増加させやすい。

 

アクトス(ピオグリタゾン)は現在はあまり使われることはないが、浮腫や体重増加が特徴的な副作用であるため薬剤師としては、そこのあたりを注意する。

 

まとめ

  • アクトス(ピオグリタゾン)はインスリン抵抗性を改善するが、浮腫や体重増加が特徴的な副作用なので気を付ける

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