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別ページ、血糖値の基本、低血糖と高血糖では、主に血糖についてまとめました。
血糖値は、その場その場での血糖コントロールしかわかりません。血糖コントロールにおける長期的な検査値として、HbA1c、グリコアルブミン、1,5AGなどがあります。
ヘモグロビンA1c;HbA1c(Hemoglobin A1c)は糖尿病に関わる検査値です。糖尿病患者さんも知っているような検査値で、服薬指導時に「A1cが、下がったんだよ(上がったんだよ)。」と話してくれる人もいたりします。
HbA1cは、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンとブドウ糖がくっついてできたものです。HbA1cの半減期が約30日ということから、過去1か月〜2か月くらいの血糖コントロールがわかります。
よって健康診断の直前だけ、おやつを控えるなどしてもあまり影響を受けず、意味がありません。私の父は糖尿病ですが、まさにこれをしています(笑)
各患者の状態によって目標値が定められていて、一概には言えませんが、以下のものが目安となります。
HbA1cは、その時の値のみだけでなくその推移を確認することが重要です。
そしてHbA1cは急激な増悪では、すぐに変化しないため、そのような場合にはグリコアルブミンや1,5AGが使われることがあります。
グリコアルブミンもHbA1cと同様に、アルブミンに糖がくっついたものになります。アルブミンは血液の中の大部分を占めるタンパク質です。
全アルブミンのうち、どれくらいのアルブミンが糖にくっついているかを表したものがグリコアルブミンであるため、数値が高いほど血糖コントロールは良くないということになります。

基準値は、11〜16%くらいと言われ、グリコアルブミンの半減期はおよそ14日くらいであるため、過去2週間〜1ヶ月くらいの血糖コントロールがわかります。
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HbA1cは、「ヘモグロビン」についている糖であるため、赤血球関連で異常のある患者や、透析患者では正しい数値が出ないことがあります。しかしグリコアルブミンはそういったものに影響されにくいと言われています。
ただしグリコアルブミンも、「アルブミン」についている糖であるため、ネフローゼ症候群などでアルブミンが低いと正しい数値が出ないことがあります。
1,5アンヒドログルシトール(1,5AG)は、グルコースの1位が還元され、OH基が取れたものです。難しいので、グルコース(血糖)に似たものと思えればそれでよいです。
1,5AGは食事から摂取され、余分になれば尿中排泄され、血中濃度はほぼ一定の値をとります。すなわち、1,5AGも血糖と同じく、腎臓でろ過され、大部分が再吸収されて、一部は尿中に排泄されるのです。

高血糖になってしまった時、血糖値を下げようとして、尿中に余分な糖を出そうとします。つまり糖の再吸収が阻害されて、尿に糖が出ていきます。この時、1,5AGも再吸収が阻害されて、尿中に排泄されるのです。よって血液中の1,5AGは高血糖時に減少するので、値が低いほどコントロールが良くないということになります。

1,5AGの基準値は14.0μg/mL以上とされ、上記の理由から過去数日間の血糖コントロールの指標となります。
以上のことから、HbA1c、グリコアルブミン、1,5AGはそれぞれ反映される期間の長さが違いの1つと言えるでしょう。
