尿沈渣は、尿蛋白、尿潜血、尿糖が異常な時に行われる検査

Sponsored Link

尿沈渣の基準値、尿蛋白、尿潜血、尿糖が異常な時に調べる検査

尿沈渣は、腎臓や泌尿器系に関わる検査です。その言葉通り、「尿」を遠心分離機にかけて、「沈」殿したものの検「査」になります。

 

基本的に尿沈渣は、尿蛋白尿潜血尿糖などで異常があったときに行われます。これらの検査は簡易的な検査でしたが、尿沈渣では実際に顕微鏡で確認しながら検査が行われます。

 

 

尿沈渣で見られるものには、大きく5種類にわけられます。さらに細かくもわけられますが、薬剤師としてはそこまで知らなくても良いと思います。

 

  • 赤血球
  • 白血球
  • 円柱細胞
  • 上皮細胞
  • 結晶成分

 

赤血球と白血球は皆さん大丈夫だと思うので、円柱細胞、上皮細胞、結晶成分は何なのかを確認していきます。

 

Sponsored Link

Sponsored Link


 

円柱細胞

円柱細胞は、名前の通り、円柱の形をした沈殿物になります。腎臓の尿細管で、固まって出来てしまいます。よって、円柱細胞が出てくると、尿細管や糸球体などに異常があることがあります。

 

 

円柱細胞は、硝子円柱、赤血球円柱、白血球円柱、上皮円柱、顆粒円柱、脂肪円柱、蝋様円柱などとさらに種類をわけることができます。これらの中でも硝子円柱と呼ばれる種類のものであれば正常な人でも出てくる可能性がありますが、それ以外の円柱だと基本的には異常な円柱です。

 

上皮細胞

上皮細胞は細胞の一種で、「皮」をイメージするとわかりやすいかもしれません。皆さんがかゆいとき、かきむしってしまうと、皮膚がポロポロと取れてしまうことがあるかと思います。上皮細胞も同じようなイメージで、上皮が剥がれ落ちたものの沈殿物になります。

 

上皮細胞も、扁平上皮、移行上皮、尿細管上皮などとさらに種類をわけることができます。尿路はこれらの上皮細胞でおおわれているので、剥がれ落ちたものを調べることで、尿路のどこに異常があるのかが推測できます。

 

結晶成分

食事や、薬などをはじめ、様々な成分の結晶が見られることがあります。

 

尿沈渣の基準値

施設や基準によってまちまちですが、基準値は以下のようになります。

 

  • 赤血球;4個以内
  • 白血球;4個以内
  • 円柱細胞;0個(陰性)
  • 上皮細胞;少数
  • 結晶成分;少量

 

円柱細胞は、先ほども述べたように硝子円柱であれば、正常な人も出てきます。

 

尿沈渣に異常があると疑われる疾患の例

  • 赤血球;腎炎、腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎、腎結石、腎腫瘍など
  • 白血球;尿道炎、腎盂腎炎、膀胱炎など
  • 円柱細胞;腎炎、腎盂腎炎、ネフローゼ症候群など
  • 上皮細胞;尿道炎など
  • 結晶成分;腎結石、肝炎、閉塞性黄疸など

 

他の検査なども踏まえて、総合的に判断されます。

 

まとめ

  • 尿沈渣は、尿蛋白、尿潜血、尿糖などで異常があったときに行われる検査
  • 尿沈渣で腎臓や泌尿器系のことを調べることが出来る。
 このエントリーをはてなブックマークに追加 

Sponsored Link

Sponsored Link

尿沈渣の基準値、尿蛋白、尿潜血、尿糖が異常な時に調べる検査 関連ページ

薬剤師は、安全で効果的な薬物治療に検査値を役立てる。
薬剤師は安全で効果的な薬物治療する上で、検査値をある程度知らなければなりません。ただし、正しい検査値が出るとは限らず、個人差があります。基準値を信じすぎないことも根本的に大事なことです。
カルシウムの基準値、カルシウム入りの箱豆腐
カルシウムは骨のイメージが強いですが、血液凝固、神経伝達、筋収縮などに関わります。基準値のゴロとして、カルシウム入りの箱豆腐と覚えてください。
ケトン体と糖尿病性ケトアシドーシス
ケトン体は、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンの3つの総称で酸性です。ケトン体は、飢餓状態や糖尿病などで糖がうまく利用されないと、増えてきます。特に糖尿病性ケトアシドーシスに関わります。
クレアチニンクリアランス、GFR、Cockcroft-Gault式の覚え方
クレアチニンからクレアチニンクリアランスを予測した式がCockcroft-Gault式で、腎機能障害をある程度予想できます。日本人の体格によりあったものがGFRとなります。
クレアチンキナーゼの基準値、CK-MM、CK-MB、CK-BBも。
クレアチンキナーゼは骨格筋、心筋、脳などに含まれる酵素であり、何らかの損傷を受けると、上昇します。アイソザイムには、CK-MM、CK-MB、CK-BBの3種類があり、どこに損傷があるか推測できます。
血小板の基準値、決勝戦は40万円もする!?
血小板は、出血した時、初期の止血に関わります。しかし血小板が多すぎてしまうと、今度は血栓のリスクが高まります。覚え方のゴロとして、「決勝へ行こう40万で」が覚えやすいです。
CRPの基準値、プロカルシトニンとKL-6も
CRPは炎症の検査値として有名ですが、これだけでは細菌性やウイルス性なのかの判断がつきません。プロカルシトニンは敗血症、KL-6は間質性肺炎に特異的な検査値として使われます。
総ビリルビンの基準値、間接ビリルビンと直接ビリルビン、ウロビリノーゲンとの関係
総ビリルビンは、主に黄疸の指標として使われます。赤血球のヘモグロビンが壊されできたものが、間接ビリルビンで、肝臓で処理されたものが直接ビリルビンです。総ビリルビンはそれらの和となります。またビリルビンは腸内細菌によってウロビリノーゲンとなります。
尿潜血の基準値、陽性が意味するものは?
患者さんで、尿が明らかに赤いことがあります。見た目ではわからない血尿を調べるものが尿潜血です。尿潜血が陽性(+)だと、腎臓、尿管、膀胱、尿道などに異常がある可能性があります。
尿蛋白の基準値、腎臓との関係
尿蛋白は腎臓や尿路系の障害に主に関わります。障害部位によって、腎前性、腎性、腎後性とわけられます。その他にも、妊娠によっても蛋白尿がでることがあるので注意が必要です。
尿糖の基準値、血糖値と尿細管のバランス
尿糖は血糖値が高くなり、尿細管での再吸収が間に合わなくなると、出てきます。尿糖は食事による影響を受けるため、採尿する時間帯によって、様々な判断材料になりえます。
尿比重の基準値、とうとう父様が・・・
尿比重は、主に腎臓の尿濃縮力を見ることができる検査値です。覚えるゴロとしては、とおとお(とうとう)、父様(とうさま)の尿比重が基準値外にで覚えてください。
白血球の基準値、白血球区分の基本の5つとは
白血球は主に生体防御に関わります。白血球の基準値が異常値を示すようであれば、基本的な5つの区分をみてみましょう。白血球は、好中球、好塩基球、好酸球、リンパ球、単球の5つにわけられます。
プロトロンビン時間(PT)の基準値、血液凝固系の復習も
プロトロンビン時間(PT)は主に外因系に関わる基準値です。血液凝固系には、内因系と外因系と共通系があります。プロトロンビンを含めた血液凝固因子は肝臓でほとんどつくられているので、肝障害の可能性もあります。
プロトロンビン時間-国際標準比(PT-INR)、ワーファリン(ワルファリンカリウム)との関係
プロトロンビン時間-国際標準比(PT-INR)は、血液凝固の指標の1つですが、ワーファリン(ワルファリンカリウム)が適正に使えているかの指標の1つとしての役割が大きい。薬剤師として、コンプライアンス、相互作用、食事に気を付けてチェックをする。
HbA1cの基準値、グリコアルブミンと1,5AGとの関係。
HbA1c、グリコアルブミン、1,5AGは糖尿病における長期的な血糖コントロールの検査値です。HbA1c、グリコアルブミン、1,5AGは反映される期間の長さが違いの1つと言えます。
ヘモグロビンの基準値、MCVも合わせてチェック
ヘモグロビンは酸素や二酸化炭素の運搬に関わります。基準値を下回ると、貧血を起こす可能性があります。貧血の種類は赤血球の大きさを表すMCVによって細かくわけることができます。
ASTとALTの基準値、アセトアミノフェンには特に気を付けよう!
ASTとALTはアミノ酸の代謝に関わっています。ASTは肝臓の他に、心臓や骨格筋にも含まれています。ALTは主に肝臓に含まれていて、肝障害を見ることが出来ます。代表的な薬にアセトアミノフェンがあり、頻度も高いため注意が必要です。

 
HOME プロフィール お問い合わせ