由来
- Metformin:メトホルミンよりMET+導入先である Merck Sante 社(フランス)の販売名 Glucophage:グルコファージよりGLUCOあわせてメトグルコ
メトさえ紐づけられれば、メトホルミンにつなげられるが、メトグルコ自体有名なので覚えるまでもないかも
特徴
- インスリン分泌を介さず、肝糖新生抑制、骨格筋・脂肪組織における糖取り込み促進及び小腸からの糖吸収抑制により血糖を低下させる
- 多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発、多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激に使用する場合、肥満、耐糖能異常、又はインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る。 糖尿病を合併する多嚢胞性卵巣症候群の患者では糖尿病の治療を優先する。 多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発では、ゴナドトロピン製剤を除く排卵誘発薬で十分な効果られない場合に本剤の併用を考慮する。
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メトグルコ(メトホルミン)は、肝臓での糖新生抑制がメインとなり、インスリン分泌を促進させる薬ではないので、単独での低血糖リスクは低い。
メトグルコ(メトホルミン)のHbA1c低下作用は用量依存性と言われていて、1500mg以上の高用量であるとHbA1cを強く低下させると言われている
また多嚢胞性卵巣症候群とは、卵胞の発育が抑制され卵巣内に排卵されずに残った卵胞が多数ある状態になる疾患で、月経周期の不順や無月経を起こす。多嚢胞性卵巣症候群の排卵障害にインスリン抵抗性が関係していると考えられている。そのため、インスリン抵抗性を改善させるメトグルコ(メトホルミン)が効果があるのではないかと考えらえている。
用法用量
2型糖尿病
- 成人;1日500mgより開始し、1日2〜3回に分割して食直前又は食後に経口投与。維持量は1日750〜1500mgとする。患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2250mgまで
- 10歳以上の小児には1日500mgより開始し、1日2〜3回に分割して食直前又は食後に経口投与。維持量は通常1日500〜1500mgとする。患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2000mgまで
多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発
- 他の排卵誘発薬との併用で、メトホルミン500mgの1日1回経口投与より開始。患者の忍容性を確認しながら増量し、1日投与量として1500mgを超えない範囲で、1日2〜3回に分割して経口投与。なお、本剤は排卵までに中止する。
多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激
- 他の卵巣刺激薬との併用で、メトホルミン500mgの1日1回経口投与より開始。患者の忍容性を確認しながら増量し、1日投与量として1500mgを超えない範囲で、1日2〜3回に分割して経口投与する。なお、本剤は採卵までに中止する。
メトグルコ(メトホルミン)は腎排泄型であるため、腎機能障害患者では乳酸アシドーシスなどの発現リスクが高まる。そのため、eGFRに応じて一日最高量の目安がある。
- eGFR45〜60;1500mg
- eGFR30〜45;750mg
重大な副作用
- 乳酸アシドーシス、低血糖、肝機能障害、黄疸、横紋筋融解症など
副作用関連として、以下のものを覚えておきたい
- 消化器症状(下痢、悪心、嘔吐など);開始時2週間以内や増量時に起きやすいが、一過性のことが多い。そのため低用量から始めた方が良い。
- ビタミンB12欠乏(巨赤芽球性貧血、認知症、末梢神経障害などに影響);4年以上など長期間服用時に注意が必要。低栄養患者や胃切除後の患者はビタミンB12の吸収が低下するので注意。PPIやH2ブロッカーなどの併用時も吸収が低下するので注意。
- 乳酸アシドーシス;腎機能の確認。脱水予防。シックデイでは中止の説明。
経験したこと
すでにほとんど前の項目でまとめ済みだが、メトグルコ(メトホルミン)についてまとめておく。
メトグルコ(メトホルミン)は薬剤費や使用実績から、糖尿病治療薬として第一選択候補になってくるが、腎機能障害、心不全既往、心血管疾患ではSGLT2などが使われる傾向がある。また高齢者では乳酸アシドーシスのリスクが高まるので、DPP4阻害薬などが選ばれる可能性もある。
まとめ
- メトグルコ(メトホルミン)と来た時に薬剤師として知っておきたいのは、糖新生抑制、腎排泄、乳酸アシドーシスなどである。
- メトグルコ(メトホルミン)は多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発に使われることがある