薬剤師や新人や実習生の人は注射や輸液のことをあまりわかっていないです。輸液はなんらかの理由で経口不可の状態のために行い、不足している水や電解質、栄養を補充します。

緊急時の昇圧剤の違い、イノバン、ドブトレックス、ノルアドレナリン、アドレナリン
緊急時の昇圧剤には、イノバン(ドパミン)、ドブトレックス(ドブタミン)、ノルアドレナリン、ボスミン(アドレナリン)などがあります。これらは血圧を上げるイメージがありますが、それぞれ微妙に作用に違いがあります。
Sponsored Link
血圧の基本、高血圧と低血圧のページでお話ししたように、ショックなどで血圧が下がると緊急事態となります。血圧が下がると生命の危機になってきますので、よほどのことがない限りは昇圧剤の使用が開始されます。
緊急時の昇圧剤には以下のような薬があります。
院内採用によって名前が違ったりしますが、これらを見ていきます。一部内容がかぶりますが、緊急時以外の昇圧薬は別ページ、低血圧治療薬、αとβが昇圧に関わる。でもまとめているので参考にしてください。
Sponsored Link
Sponsored Link
イノバン(ドパミン)はノルアドレナリンの前駆物質であり、中枢神経の黒質-線条体系の神経伝達物質でもあります。よって主にα1、β1、D1、D2受容体の刺激作用があります。このことから、イノバン(ドパミン)は用量によって作用が変わってくる薬です。
ドブトレックス(ドブタミン)は合成されたカテコールアミンであり、主に心臓のβ1に作用します。
ノルアドレナリンは主にα受容体に作用し、β受容体への作用は弱めです。そのため血管収縮作用が強く、急性の低血圧に使われます。
ボスミン(アドレナリン)は心臓のβ1を刺激して、心拍出量を高める作用があります。また血管のα1刺激作用もあり、血管収縮作用もあります。他にも気管支のβ2を刺激し、気管支拡張したり、肝臓のβ2刺激によるグリコーゲン分解による血糖値上昇作用などももっています。