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輸液はほとんど、末梢静脈か、中心静脈から投与されます。まず末梢静脈からみていきます。
末梢静脈とは、皮膚にある静脈を指します。よく使われる代表的な末梢静脈は、腕と足にあります。
腕には肘橈側皮静脈、肘尺側皮静脈、肘正中皮静脈、前腕正中皮静脈、尺側皮静脈、橈側皮静脈、手背静脈網などがあります。
足には大伏在静脈があります。私は恥ずかしながら、実習生の時は足から投与されるケースもあることを知りませんでした。
これらの抹消静脈は、輸液を行う際はどれを選んでも問題ないです。
一般的には腕を選び、無理なら足というケースが多いです。患者の苦痛が少なく、固定しやすい場所が選ばれます。
ただ橈側皮静脈や肘尺側皮静脈は針を刺す際に神経を傷つける可能性があります。
また麻痺側、乳がん術後の患部側の上肢、透析のシャント側での静脈を確保することは原則禁忌となっています。
難しい話となりましたが、イメージとしては腕を第一候補とし、無理なら足が選ばれるというイメージをしてもらえたらと思います。
次に中心静脈ですが、これは心臓に近い静脈を指します。具体的には、外頸静脈、内頸静脈、鎖骨下静脈などが使われます。
中心静脈で行くケースとしては、高カロリー輸液を投与する場合や末梢静脈での投与が困難な場合、大量の輸液を投与する場合などがあります。
医師が病態などにより、末梢静脈栄養か中心静脈栄養かを選びますが、どのようにしてわけているのでしょうか?
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★末梢静脈栄養★
★中心静脈栄養★
おおまかに言えば、それぞれこのような特徴を持っています。末梢静脈栄養はお手軽なプラン、中心静脈栄養はがっつりプランというようにイメージしてもらえたらよいと思います。
ちなみに中心静脈栄養において感染リスクが高いとしましたが、点滴ルートの接合部における汚染が70%くらいを占め、薬液の汚染は10%ほどのようです。これら感染のリスクなどを含めても、中心静脈栄養を正しく行うのは難しいということになります。
このようにして、投与されるルートが決まっていきます。