

Sponsored Link
患者さんによって、輸液が1本だけだったり、あるいは4本だったりというのを見たことがあると思います。
輸液の投与量はどのようにして決められているのでしょうか?書籍によって少し異なりますが、輸液の投与量は以下の式で求められます。
輸液量=@維持輸液量+A補充輸液量×B安全係数

式を覚えるのではなく、式の意味を考えながら覚えていけば難しくないです。それぞれを見ていきます。
維持輸液量は生命を維持するために必要な輸液量です。維持輸液量を理解するためには、またさらに式を把握する必要があります。
維持輸液量=尿量+不感蒸泄ー代謝水

難しく考えなくてよいです。要するに体からでる水分のバランスを式にしただけです。
尿量は文字通りなので大丈夫だと思います。
不感蒸泄は、呼吸や皮膚などから蒸発する水分のことです。ヒトは、なにげなく生活していますが、それだけでも水分を放出しています。
不感蒸泄は15ml/kg/日と求められますが、体温や外の気温などによって変動を受けます。当たり前ですが、冬と夏じゃ暑さが違いますよね。体温が1℃あがるごとに15%、外気温が30℃から1℃あがるごとに15%〜20%あがると言われています。
代謝水とは、栄養素などの物質が代謝されたときに出てくる水分のことです。例えば、ご飯などを食べて代謝されたときにカロリーに目が行きがちですが、水分も少しは出てきます。そういった水分のことを指します。代謝水は200〜300mlくらいで考えられます。
例えば、体重60kg、代謝水を300mlとして考え、先ほどの式に当てはめると、
維持輸液量=尿量+15×60ー300=尿量+600
と計算できます。
Sponsored Link
Sponsored Link
患者さんは、嘔吐、下痢、発汗、出血、ドレーンからの廃液、痰の吸引などによって、水分を失います。その失ったものを補充するのが、補充輸液になります。
失った体液によって、含まれる電解質が異なり、おおよそですが、以下のようになっています。(単位はmEq/L)
よって失った体液に近い組成の輸液を、失った分だけ投与するのが基本となります。
1日で急速に輸液で補正をかけると、体内のバランスを崩す危険性があるため、2日〜3日かけて補正するという意味合いで安全係数が使われます。
2日〜3日かけて補正することを狙う係数となりますので、安全係数は1/2〜1/3が使われます。
このように、維持輸液量、補充輸液量、安全係数を考慮して1日の輸液量が決められます。ここまでやっておいてあれですが、水分量決定だけに関してですが
といった方法があります。簡易的な30mL×体重kgが一番覚えやすいですね。
輸液量=@維持輸液量+A補充輸液量×B安全係数