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「ツイ(ン)」はおそらく次の特徴(膵作用と膵外作用)の2つを指していると思われる。「イミーグ」からイメグリミンにもどうにかつなげられそうである。
ツイミーグ(イメグリミン)の作用機序は大きく2つにわけられる。
それぞれの作用機序を簡単に確認しておく。
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ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ(NAMPT)は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の生合成に関わる酵素である。
ツイミーグ(イメグリミン)は膵臓のβ細胞ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ(NAMPT)に作用して、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)を増やす。
詳細は割愛するが、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)が増えると、インスリン分泌も増える。この作用はグルコースの取り込みが起点となっていることからツイミーグ(イメグリミン)のインスリン分泌促進作用もグルコース濃度に依存して発揮されると考えられている。
ミトコンドリアはATP産生の他にも、活性酸素(ROS)の産生などにも関わる。ミトコンドリアの機能障害が起こると活性酸素(ROS)の産生増加が起こる。
ツイミーグ(イメグリミン)は電子伝達系に関わるミトコンドリア呼吸鎖複合体T競合阻害により活性酸素(ROS)の産生を抑制する一方、呼吸鎖複合体Vの蛋白質量および活性を回復させる。このことからミトコンドリアの機能を回復させる。
このミトコンドリアの機能を回復させることにより、骨格筋での糖取り込み能改善と肝臓での糖新生抑制をもたらし、糖代謝を改善と考えられている。
ツイミーグ(イメグリミン)は腎排泄であるため腎機能を確認する必要がある。特にeGFRが45mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施しておらず、投与は推奨されないと添付文書上なっているので注意が必要。
その他の特徴的な副作用としては消化器症状(悪心、下痢)などが投与開始から4週間以内に起こることが多い。特にメトグルコ(メトホルミン)との併用時に消化器症状の可能性が高まる。
ツイミーグ(イメグリミン)についてまとめておく。
ツイミーグ(イメグリミン)は今までの糖尿病治療薬とはまた別の作用機序の薬であり、体重には影響を与えない。またHbA1cが低下するまでに時間がかかることがあるため患者のモチベーションが下がらないように服薬指導時に伝えておく必要がある。