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前回の芳香族の反応1、求電子置換反応、ニトロ化、スルホン化、ハロゲン化ではニトロ化などを見ました。今回も芳香族の求電子置換反応のうちFriedel-Crafts(フリーデルクラフツ)反応を見ていきます。Friedel-Crafts(フリーデルクラフツ)反応にはアルキル化とアシル化がありますが、やることは同じで求電子置換反応です。
Friedel-Crafts(フリーデルクラフツ)反応を用いることで、ベンゼン環に炭素鎖を導入することが可能となります。
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AlCl3存在下でハロゲン化アルキルを反応させると、前回のハロゲン化と同じような反応が起こります。例えば、AlCl3存在下でCH3Clとベンゼンを反応させると、メチル基が付加します。さらに水素が脱離して、全体でみるとHがCH3にとってかわる求電子置換反応となります。
Friedel-Crafts(フリーデルクラフツ)反応アルキル化は理論上このような形となりますが、アルキル化は電子供与基です。つまりアルキル化されたベンゼン環はより電子が豊富となります。求電子置換反応は電子が豊富なπ結合が、電子を求めている求電子試薬を攻撃することで起こるわけですから、Friedel-Crafts(フリーデルクラフツ)反応アルキル化がさらに起こり、アルキル基が複数個導入されるされる可能性があります。
まずアシル化とは、有機化合物にアシル基を入れることを言います。ちなみにアシル基はカルボン酸からOHが抜けたもので、一般的にR-CO-で表されます。
こちらも同様にAlCl3存在下で、CH3-CO-Clとベンゼンを反応させると、CH3-CO-が付加します。その後水素が離脱して、全体でみるとHがCH3-CO-にとってかわる求電子置換反応となります。
Friedel-Crafts(フリーデルクラフツ)反応アルキル化は、アルキル基が複数導入される可能性があるという話をしましたが、Friedel-Crafts(フリーデルクラフツ)反応アシル化で、導入されるアシル基は電子供与基として働きにくいため、複数個アシル基が導入される可能性は低いです。