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前回の有機化合物の命名法、ケトンではケトンの命名法について見ました。今回はアルデヒドの命名法について見ていきます。
アルデヒドの官能基はCHOで、アルカン(alkane)、アルケン(alkene)、アルキン(alkyne)これらのeを省略してアール(al)をつけて命名します。ただし、環状の場合は環の名称の後にカルボアルデヒド(carbaldehyde)をつけます。
早速例題を見てみましょう。
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次の有機化合物の命名をせよ
まずCHOを探して、アルデヒドであることを認識します。次に炭素鎖ですが、前回のケトンと同様に、アルデヒドは官能基にCを含むため注意が必要です。今回は炭素が4つであるためブタンとなります。前回のケトンは炭素鎖の間に挟まれましたが、アルデヒドは直鎖の場合必ず末端になり、位置番号は1というのが確定されているため、このままブタナールとなります。
置換基は右から3番目にメチル基がついているため、3-メチルとなります。
これらを組み合わせて、3-メチルブタナール。これが答えです。
次の有機化合物の命名をせよ
冒頭で確認した、環状の場合は環の名称の後にカルボアルデヒド(carbaldehyde)をつけて命名するパターンです。
さて、その前に直鎖以外の炭素鎖が出てきたのが、このカテゴリー初めてなのでまずそちらから確認します。
図形のような話になってしまいますが、炭素が1つであれば点にしかなりません。炭素が2つあって点と点がつながった時に線(直鎖)ができます。では炭素が3つある時はどうでしょう?それぞれの点をつなげると平面(環状構造)ができます。つまり炭素が3つ以上ある時は輪っかを作ることができます。このようなものをシクロアルカン(cycloalkane)と呼び、CnH2nで表すことができます。
シクロアルカンの命名法は、その名のようにシクロ○○と命名すればOKです。今回の場合、輪っかの炭素が6個なのでシクロヘキサンとなります。
では話を問題に戻します。
シクロヘキサンに、アルデヒドがついているので、シクロヘキサンカルボアルデヒドとなります。これが答えです。
次の有機化合物の命名をせよ
例題2の有機化合物に置換基がついているパターンです。この場合は位置番号に注意しなければなりません。先ほどの例題1のアルデヒドのように直鎖の場合のアルデヒドはアルデヒドの炭素が位置番号1となりますが、環状化合物にアルデヒドがついた場合は異なります。環状化合物にアルデヒドがついた場合は、アルデヒドが結合している炭素を位置番号1とします。
位置番号をつける際にも、置換基の番号が最小になるようにつけなければならないので反時計回りにつけていく必要があります。そうすると、置換基は3-メチルとなります。
これらを組み合わせて3-メチルシクロヘキサンカルボアルデヒド。これが答えです。