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前回の有機化合物の命名法、アルデヒドではアルデヒドの命名法を見ました。今回はカルボン酸の命名法について見ていきます。
カルボン酸は乳酸やクエン酸などの慣用名が使われることが多い官能基ではあり、そちらも知っておく必要がありますが、ここではあくまでカルボン酸の一般的な命名法の方を見ていきます。
カルボン酸の官能基はCOOHでアルカン(alkane)、アルケン(alkene)、アルキン(alkyne)これらのeを省略して酸(oic acid)をつけて命名します。ただし、環状の場合は環の後にカルボン酸(carboxylic acid)をつけて命名します。
ルールは前回のアルデヒドとほぼ一緒なので、早速例題を見ていきましょう。
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次の有機化合物の命名をせよ
いつものようにCOOHを探してカルボン酸であることを認識します。次に炭素数です。カルボン酸もアルデヒドなどと同じように官能基に炭素を含むため注意が必要です。今回は炭素が4つであるためブタンとなります。カルボン酸もアルデヒド同様、末端の位置番号が1となるため位置番号は省略できるので、ブタン酸となります。
置換基は右から3番目にメチル基がついているため3-メチルとなります。
これらを組み合わせて、3-メチルブタン酸。これが答えです。
次の有機化合物の命名をせよ
冒頭で確認した、環状の場合は環の後にカルボン酸(carboxylic acid)をつけて命名するパターンです。
先ほどと同様にCOOHを見つけてカルボン酸であることを認識します。次にくっついている環ですが、六員環に二重結合がついているためシクロヘキセンとわかります。二重結合の位置番号は、前回のアルデヒドと同じように、COOHがくっついている炭素を1番とするため注意が必要です。時計回りに位置番号をつけると2番目に二重結合がついているため、シクロヘキサ-2-エンとなります。
これらを合わせて、シクロヘキサ2-エンカルボン酸。これが答えです。
前回のアルデヒドができていれば楽勝だったと思います。