使い過ぎ障害(オーバーユース障害)

使い過ぎ障害(オーバーユース障害)

使い過ぎ障害(オーバーユース障害)には、牽引性障害、関節障害があります。牽引性障害の予防にはストレッチや使い過ぎないこと、関節傷害の予防には関節のインナーマッスルを適切に動かすことが重要です。

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使い過ぎ障害(オーバーユース障害)

スポーツや労働によって組織に繰り返しの負荷が加わることによる障害を使い過ぎ障害またはオーバーユース障害と言います。今回は使いすぎ障害についてみていきたいと思います。まず使い過ぎ障害は以下の2つに分けられます。

 

 

  • 牽引性障害;筋・腱・人体・筋膜・骨の筋腱付着部などの力伝達機構に対する牽引力によって発生する。
  • 関節障害;関節に不安定な挙動が生じ、それが繰り返されることによって関節周囲の靭帯や関節内の組織に負荷が加わって発生する。

 

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牽引性障害

筋肉の収縮によって、骨と骨が近づいてくるときの収縮様式を求心性収縮と呼びます。物を持ち上げる、引き寄せるなど動かすための活動です。

 

求心性収縮に対して、筋肉が収縮しながらも付着する骨と骨が離れていくときの収縮様式は遠心性収縮と呼びます。遠心性収縮は伸びながら力を出すことで、動きをゆっくりとコントロールする役割を果たします。つまり、遠心性収縮は関節の動きを制御し、時には動かないように支えるときにも使われる活動です。

 

遠心性収縮は関節を筋肉の働きで安定させる動的安定性に重要ですが、遠心性収縮のときには筋・腱やその骨付着部に大きな牽引力が加わるため、その繰り返しによっては筋・腱・骨付着部の障害を引き起こします。

 

 

1つの関節をまたぐ関節に近いところにある筋肉はインナーマッスルと呼ばれ、多関節筋はアウターマッスルと呼ばれます。牽引性障害が発生しやすい部位は2つ以上の関節をまたぐ多関節筋です。この多関節筋が遠心性収縮活動を起こすことで強い牽引力が発生し構造的に一番弱いところに損傷が生じます。牽引性障害には以下のようなものがあります。

 

  • 裂離骨折;強い牽引力によって骨が未成熟な成長期では腱よりも骨の強度が低いため骨が引き剥がされてが生じる。
  • オスグット病;スポーツ活動などで慢性的に牽引力が作用することで腱の骨への付着部に負荷が加わり続けることで付着部障害が発生。成長期の選手の膝に好発する。
  • テニス肘;硬式テニスのように手関節を背屈させる動作を繰り返していると手関節を背屈させる作用を持つ筋肉が肘に付着している部位に負荷が加わって付着部障害を引き起こす
  • グローインペイン;サッカー選手のようにサイドステップを繰り返す選手には、大腿部の内転筋に繰り返しの遠心性収縮が生じて内転筋の子骨の付着部に付着部障害が生じる
  • ランナーズニー;ランニングによって大腿筋の遠心性収縮が繰り返されることによって腸脛靭帯の過剰な牽引力が生じ膝の頸骨の付着部に付着部障害を引き起こす

 

これらの対策として、その筋肉をストレッチして伸張性を獲得することや筋肉の過活動を起こさせない身体の使い方の習得が求められます。

 

関節障害

関節は軟骨に覆われた骨と骨が面した構造をしていて靭帯や関節包が周りを支えています。また、肩関節や股関節では関節の動きが大きいため、関節の縁の関節唇によって脱臼しないように支えています。このような関節包、靭帯、関節唇などは構造的に関節を安定させているため構造的安定性と呼びます。

 

 

関節が動くときには関節近くにあるインナーマッスルが働くことで正しい軸の位置を中心にした安定した動きができます。しかし、インナーマッスルの機能が低下することによって運動の軸がぶれて不安定な挙動になると関節周囲の構造体に負荷が加わり関節障害が発生してしまいます。関節障害の例には以下のようなものがあります。

 

  • インピンジメント障害;関節周囲の靭帯にも負荷が加わり靭帯障害を起こし、関節が擦れ合ったり、ぶつかり合うことで痛みが出る。サッカーのサイドステップなどでは股関節に起こりやすい
  • 亜脱臼;関節に大きな外力が作用すると構造的安定機構である靭帯が断裂し関節の脱球が生じるが、一旦外れて元に戻ったもの
  • 習慣性脱臼;いったん戻った後に軽い力で繰り返し脱臼するもの

 

これらの障害を予防するためには関節のインナーマッスルを適切に活動させることが求められます

 

まとめ

  • 使い過ぎ障害(オーバーユース障害)には、牽引性障害、関節障害がある。
  • 牽引性障害の予防にはストレッチや使い過ぎないことが重要
  • 関節傷害の予防には関節のインナーマッスルを適切に動かすことが重要

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