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体を正しく動かすことでパフォーマンスの向上だけでなくケガの予防にもつながります。今回はモーターコントロールについてみていきたいと思います。

正しく軸関節を動かすためには関節近傍のインナーマッスルを働かせて関節を安定させた後にアウターマッスルを使って動かすことで、関節が安定して動きアウターマッスルを使いすぎないパフォーマンスの高い合理的な動きが行えます。このような筋肉の働きによる関節の安定性のことを機能的安定性と呼びます。またこのような筋肉の活動様式による運動の制御のことをモーターコントロールと呼びます。

もしアウターマッスルの過活動によってインナーが働く前にアウターが働いてしまうと関節の不安定性によって関節障害を引き起こし、同時に牽引性障害を引き起こしてしまいます。また運動のパフォーマンスも低下することがあります。つまり筋のモーターコントロール不良によって構造的安定機構に繰り返し負荷が加わることになると関節の障害や牽引性障害を引き起こすだけでなく、競技パフォーマンスの低下にもつながります。
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例えばスクワットの動作時には、体幹筋と下肢の筋肉が適切にコントロールされて骨盤を前傾させて動作を行うことで腰椎や背筋、下肢筋群への負担を減らせます。もしこの機能が適切に働かずに動作を行うと、腰椎への負荷によって腰椎椎幹板障害や仙腸関節障害を起こす危険性が増し、背筋や下肢筋群への負荷から牽引性障害を引き起こすことにつながります。

悪いスクワットの例としてしゃがみ込む途中でお尻が後ろに回って骨盤が後ろに傾いてしまうやり方です。その時に腰椎の前方への弯曲が減少し、椎幹板に加わる負荷が増えてしまいます。このため椎幹板への負担を減らすためには、体幹筋を利かせて骨盤を前に傾けて腰椎の前弯を保ちながらしゃがみ込んでいく動作が求められます。このような骨盤の前傾を保ったしゃがみ込み動作は、日常生活動作で腰痛を起こさせないためにも必要な動きです。
椎幹板内は多くの水分で構成されていて、その水分量は加齢やスポーツ活動によって減少しますが、その状態を変性と呼びます。椎幹板変性保有率はバレーボール選手が最も多く、最も椎幹板に負荷のかかる種目といえます。その理由としてはスパイクやブロック動作の時にネット際で骨盤が後傾したままの姿勢での着地動作を繰り返し、椎幹板への負荷が繰り返されていることが原因と考えられています。そのため着地の際には、できるだけ骨盤を前傾させた正しいスクワット姿勢での着地動作の獲得が求められます。
その他にも競泳選手は椎幹板変性保有率は高いことが明らかにされています。その理由として壁を蹴ってスタートやターンをする際に、骨盤後傾で負荷が加わっているためと考えられています。
アスリートのトレーニングでは、筋力・柔軟性・持久力からなるフィジカル要素を高めることに重点が置かれがちですが、身体の使い方であるモーターコントロール機能を高めていくことも、障害予防やパフォーマンス向上のために重要です。?
モーターコントロール機能にはメンタル、疲労、環境などの様々な要因からなるコンディショニングが大きな影響を与えるため、けがなく良いパフォーマンスを出すためにはコンディショニングを整えることが求められます。