ケトンやアルデヒドの反応2、Grignard(グリニャール)試薬との反応

ケトンやアルデヒドの反応2、Grignard(グリニャール)試薬との反応

アルデヒドやケトンにGrignard(グリニャール)試薬を反応させると、炭素結合を伴った還元反応が起こります。アルデヒドやケトンとLiAlH4、NaBH4などの還元剤では純粋な還元反応が起こります。

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ケトンやアルデヒドの反応2、Grignard(グリニャール)試薬との反応

前回のケトンやアルデヒドの反応1、水やアルコールの付加に続き、今回もケトンやアルデヒドの求核付加反応を見ていきます。今回見ていく求核付加反応は以下の反応です。

 

 

  • シアン化水素の付加
  • アミンの付加
  • LiAlH4、NaBH4との反応
  • Grignard(グリニャール)試薬との反応

 

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シアン化水素の付加

アルデヒドやケトンにシアン化水素を付加させるとシアノヒドリンができます。反応機構は水の付加と同じようなイメージで進みます。

 

 

アミンの付加

アルデヒドやケトンにアミンを付加させる場合は、どのようなアミンを付加させるかによって異なってきます。

 

  • 第一級アミン(アンモニア)
  • 第二級アミン

 

第一級アミン(アンモニア)

第一級アミン(アンモニア)の場合はイミンができます。最後に脱水が起こり、H2Oが抜けるところがポイントになります。

 

 

第二級アミン

第二級アミンの場合はエナミンができます。こちらも最後に脱水が起こります。アルデヒドやケトンにアミンの付加と来たら、H2Oが抜けることを意識しましょう。

 

 

ちなみに第三級アミンは反応を起こしません。

 

LiAlH4、NaBH4との反応

LiAlH4、NaBH4などは還元剤です。これらによってヒドリド(H-)が発生します。このヒドリドが求核試薬として反応してアルコールができます。

 

 

Grignard(グリニャール)試薬との反応

Grignard(グリニャール)試薬とは、マグネシウムがアルキル基とハロゲンで挟まれた、R-Mg-Xで表される試薬です。マグネシウムは電気陰性度が低いので、アルキル基部分がマイナスになることができます。つまりカルボアニオンがGrignard(グリニャール)試薬から得られ、カルボアニオンが求核試薬として働きます。カルボアニオンが攻撃する結果アルコールができます。

 

 

先ほどのLiAlH4、NaBH4は純粋な還元でしたが、Grignard(グリニャール)試薬では炭素結合を加えた上で還元ができるのが違いとなり、以下のようにまとめることができます。

 

 

まとめ

  • アルデヒドやケトンにシアン化水素を付加させるとシアノヒドリンができる。
  • アルデヒドやケトンのアミンの付加は付加するアミンによって生成物が異なるが、どちらも脱水を伴う
  • アルデヒドやケトンとLiAlH4、NaBH4などの還元剤では純粋な還元反応が起こる。
  • アルデヒドやケトンにGrignard(グリニャール)試薬を反応させると、炭素結合を伴った還元反応が起こる。

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