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アスリートにはケガがつきものです。今回は運動器(骨・軟骨・靭帯・筋・腱・神経)の構造と傷害についてみていきたいと思います。

人の体は、それぞれの役割を持った器官からなります。人の体を動かす役割を持つ運動器を構成する組織としては骨、軟骨、靭帯、筋、腱、神経があり、これらの組織は基質と呼ばれるタンパク質から作られ、基質はそれぞれの細胞から産生されます。
運動器の組織に強い外力が加わることによって、組織が損傷したことを外傷と呼びます。損傷した部位ごとに、骨折、軟骨損傷、靭帯損傷、筋損傷、腱断裂、神経損傷が生じます。生じた損傷は細胞によって産生された基質によって修復されて治癒していきます。この修復までに必要な期間は組織や部位によって異なり、治療の原則は十分な修復期間を確保することです。

スポーツ活動や労働などで組織に修復を上回る負荷が加わり続けると組織の修復は正常に行われず、適切に修復されなかった組織は変性し増生した神経への刺激によって疼痛を生じます。このようにして各組織に障害が発生してしまいます。
また繰り返す負荷によって変性してしまって、物理的強度が低下してしまった運動器の組織に外力が加わることで、通常よりも小さい外力によって外傷が生じてしまうことがあります。このような受傷メカニズムのことをAcute on Chronicと呼びます。
大きな外力によって組織が破綻してしまった外傷の例として以下のようなものがあります。
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一度の外力による外傷と繰り返しの負荷による障害を合わせて傷害と呼びます。運動機傷害の診断名は、損傷した組織の名称とそこに生じた病態を組み合わせて付けられます。
例えばバスケットボールの着地で膝をひねって、膝の靭帯に一度の大きな外力が作用して前十字靭帯が切れてしまった場合は、膝前十字靭帯損傷と診断名が付けられます。2つ目の例として、走りすぎによってアキレス腱に牽引力が加わり続け、炎症を起こして痛みが出ている状態に対してはアキレス腱炎と診断名がつきます。