スポーツファーマシストが関わる規則、Codeとは?

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スポーツファーマシストが関わる規則、Codeとは?

スポーツにルールがあるのと同じように、ドーピングにもルールがあります。今回はスポーツファーマシストが関わる規則について見ていきたいと思います。

 

 

World Anti-Doping Code(世界アンチドーピング規程)

World Anti-Doping Agency(WADA)は世界アンチドーピング機構と訳され、アンチドーピング活動における国際統一期間です。このWADA(世界アンチドーピング機構)が作ったアンチドーピング活動における世界統一規則をWorld Anti-Doping Code(世界アンチドーピング規程)と呼びます。World Anti-Doping Codeは略してCodeと呼ばれます。

 

Codeは日本で言う日本国憲法のようなもので、頂点に君臨しています。憲法の下に法律が来るように、アンチドーピング活動ではCodeを頂点とした6種類の国際基準が定められています。

 

 

  • 禁止表国際基準(The List);WADAが定めた禁止物質や禁止方法の一覧表を禁止表国際基準のこと。毎年最低1度更新される。
  • 治療使用特例に関する国際基準(ISTUE);禁止表で定められている禁止物質と禁止方法を治療のために使用する際に、医療情報を添えて申請する手続きのこと。不定期に改定される。
  • 検査及びドーピング調査に関する国際基準(ISTI);ドーピング検査実施における具体的な手順や、検査実施側とアスリート側の権利義務などを定めた国際基準のこと。不定期に改定される。
  • 分析機関に関する国際基準(ISL);ドーピング検査で採取された検体の分析を行う分析機関の認証手順や分析結果報告の手順などを定めた国際基準のこと。不定期に改定される。
  • プライバシー及び個人情報の保護に関する国際基準(ISPPPI);アンチドーピング機関がアンチドーピングに関して収集した個人情報の取扱いについて定めた国際基準のこと。不定期に改定される。
  • 署名当事者の規定遵守(コンプライアンス)に関する国際基準(ISCCS);Codeの署名当事者であるアンチドーピング機関や国際競技連盟に対する世界規程遵守に関する国際基準のこと。

 

色々書きましたが、スポーツファーマシストが特に抑えておきたいのは、禁止表国際基準(The List)と治療使用特例に関する国際基準(ISTUE)になります。

 

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Japan Anti-Doping Code(日本アンチドーピング規程)

Japan Anti-Doping Code(日本アンチドーピング規程)は、先ほどのCodeに基づいて作られた日本国内におけるアンチドーピング規則です。要するに日本版Codeで、JAPAN Codeと略されます。

 

Japan Anti-Doping Agency(JADA)に加盟する国内競技連盟は、JAPAN Codeを受諾し、当該競技連盟の会員及び参加者の権利及び義務の一部となるように対応することが求められています。もちろんアスリートなどもJAPAN Codeを遵守するように求められています。

 

まとめ

  • WADAが作ったアンチドーピング活動における世界統一規則をWorld Anti-Doping Code(世界アンチドーピング規程)と呼び、Codeと略す。
  • スポーツファーマシストは特に禁止表国際基準(The List)と治療使用特例に関する国際基準(ISTUE)を抑えることが大事。

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スポーツファーマシストとは?取得方法のまとめ
スポーツファーマシストとはアンチドーピングに関する研修を修めた薬剤師に与えられる資格認定制度です。スポーツファーマシストの取得方法などについてまとめています。
禁止表国際基準(The List)総論
Codeに基づき、作られたのが禁止表国際基準(The List)です。禁止表国際基準(The List)は禁止物質などの一覧表であるため、ルールを知っておくことが大事です。
S0.無承認物質、S1.蛋白同化薬。スピロペント(クレンブテロール)に要注意
S0.無承認物質は、S1〜S9のどれにも対応せず、治療目的の使用が承認されていない薬物。S1.蛋白同化薬のうち、スピロペント(クレンブテロール)もこのカテゴリーに入るので、要注意。
S2.ペプチドホルモン、成長因子、関連物質および模倣物質、エリスロポエチンとドーピング
S2.ペプチドホルモン、成長因子、関連物質および模倣物質には、エリスロポエチンおよび赤血球造血に影響を与える物質、ペプチドホルモンおよびそれらの放出因子などがあります。
S3.ベータ2作用薬、ドーピングにならないβ2吸入薬がある。
セレベント(サルメテロール)、サルタノール(サルブタモール)、オーキシス(ホルモテロール)のβ2吸入薬については、禁止表の範囲内の使用ならドーピングとならない。ヒゲナミンを含むサプリメントや漢方薬に注意が必要
S4.ホルモン調製薬および代謝調整薬、男性ホルモンと禁止物質
S4.ホルモン調製薬および代謝調整薬では、男性ホルモンの分泌促進にバランスを傾ける薬は禁止物質となっています。代表例にはアロマターゼ阻害薬、SERM、インスリンなどがあります。
S5.利尿薬および隠蔽薬、緑内障治療薬の炭酸脱水素酵素阻害薬に注意
S5.利尿薬および隠蔽薬のうち、利尿薬は禁止物質を体内から早く排出させるため禁止です。しかし、緑内障治療薬の炭酸脱水素酵素阻害薬のエイゾプト(ブリンゾラミド)、トルソプト(ドルゾラミド)は外されています。
S6.興奮薬(a.特定物質でない興奮薬、b.特定物質である興奮薬)、市販の風邪薬のうっかりドーピングに気をつけよう
S6.興奮薬(a.特定物質でない興奮薬、b.特定物質である興奮薬)の作用機序には、直接作用型、間接作用型、混合作用型があります。市販の風邪薬(OTC)などにも禁止物質が含まれていることがあるため注意が必要です。
S7.麻薬、ソセゴン(ペンタゾシン)、レペタン(ブプレノルフィン)も禁止のため注意。
S7.麻薬に含まれる薬はオピオイド受容体に作用するものが多く、痛みを押し通してプレーすることが可能となってしまうため禁止。向精神薬のソセゴン(ペンタゾシン)、レペタン(ブプレノルフィン)などもS7に含まれる
S8.カンナビノイド、合成大麻ももちろん禁止物質
δ-9-テトラヒドロカンナビノールはカンナビノイド受容体に結合して作用すると考えられています。δ-9-テトラヒドロカンナビノールの構造式を少しいじったデザイナーズドラッグなどの合成大麻ももちろん禁止物質です。
S9.糖質コルチコイド、投与経路のうち経口、経直腸、静脈注射、筋肉注射が禁止
糖質コルチコイドは、エネルギー代謝に影響を与え、競技能力を向上させる可能性があるため禁止です。糖質コルチコイドの投与経路のうち、経口、経直腸、静脈注射、筋肉注射が禁止で、それ以外の投与経路は禁止されていない。
P1.ベータ遮断薬、特定競技における禁止物質
β遮断薬は一点集中するような競技で禁止物質となりえます。特定競技の代表例にはアーチェリー、自動車、ビリヤード、ダーツ、ゴルフ、射撃などがあります。緑内障治療薬β遮断薬もこのカテゴリーに入るので注意が必要です。
TUEとは?条件、対象アスリート、申請書や提出先のまとめ
TUEとは禁止物質や禁止方法を治療目的で使いたいアスリートが申請して、認められれば使える制度です。TUEは治療目的で禁止物質や禁止方法をどうしても使わざるを得ない時、それが競技能力を向上させないことが大前提となります。

 
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