スポーツファーマシストの取得方法のまとめ

Sponsored Link

スポーツファーマシストとは?取得方法のまとめ

ちょこちょこ別ページなどで話をしていますが、私はサッカーが好きです。サッカーをはじめ、色々なスポーツは多くの人が熱狂し、感動を与えます。ただ単に試合の勝ち負けだけでなく、個人技だったり、チームプレーだったり、試合以外での立ち居振る舞いや人柄など選手一人ひとりの行動が多くの人を巻き込むのです。

 

 

しかし、その努力を一瞬にして無駄にしてしまうのがドーピングです。意図的にドーピングすることは、選手の体に悪影響を与えるだけでなく、先ほどのスポーツの価値を崩壊させることとなります。勝ちたい気持ちはわかりますが、応援してくれるファンのことなどを考えると絶対にあってはならないことです。

 

その一方で、意図しない形でドーピングで引っかかってしまい出場停止となる選手もいます。この時に適切な情報が提供されていれば、意図しないドーピングを防ぐことができたかもしれません。その情報提供を担うのがスポーツファーマシストです。このカテゴリーではスポーツファーマシストについて見ていきたいと思います。

 

 

スポーツファーマシストとは

スポーツファーマシストは日本国内の薬剤師資格を持ち、アンチドーピングに関する研修を修めたものに与えられる資格認定制度です。主な活動として、

 

  • 意図しないドーピングの回避;医療用医薬品だけでなく、市販薬の中にもドーピング検査で引っかかる成分がある。
  • 体調崩したときの対応;選手がドーピングを恐れ薬を飲まず、必要以上に体調を崩す場合がある
  • 学校等での啓蒙活動;薬物乱用防止やアンチドーピングの啓蒙

 

などがあります。つまり、選手の意図しないドーピングを防ぐだけでなく、選手の体調不良時のコンディションにも関わっていくのがスポーツファーマシストと言えます。しかし、スポーツファーマシストはあくまで判断材料を与えるのにすぎず、最終的に判断するのは選手や選手のコーチなどになります。そこを勘違いしてはいけません。

 

Sponsored Link

Sponsored Link


 

スポーツファーマシストになるには

全体の流れとしては、以下のようになります。

 

  1. スポーツファーマシスト応募
  2. 基礎講習会受講
  3. 実務講習受講
  4. 知識到達度確認試験、認定申請

 

スポーツファーマシスト応募

公認スポーツファーマシストのホームページから応募します。

 

年中スポーツファーマシストの応募をしているわけではなく、3月くらいから募集に関する情報が掲示されます。意外と募集期間は短いので忘れないようにしましょう。

 

無事に応募しても、必ずしも講習会を受けられるとは限りません。定員以上の応募があると抽選になります。この抽選で私は漏れまくりました(笑)漏れるとまた来年応募することになります。

 

見事抽選に当たると、5月くらいに受講決定のメールが来ます。受講決定メールをもらったら忘れずに受講料を振り込みましょう。私の時は7600円でした。ここで振り込み忘れるとキャンセルとなり、また来年になります(笑)

 

無事に振り込みができると、6月くらいに受講番号やパスワードのメールが来ます。このメールは絶対に無くさないようにしてください。

 

基礎講習会受講

基礎講習会を受講します。私の時はコロナのため特例でe-learningとなりましたが、普段は大きな会場に集められて受講するようです。基礎講習会の1週間くらい前にテキストなどが家に届きました。

 

私の時は所要時間4時間で、6つの項目にわけられていました。そのうち3つの項目は確認テストが最後にありました。特に正答率は関係ないようです。

 

なおこの基礎講習会を7/6〜7/20までに受講という形でした。

 

基礎講習会を受講したはずなのに、達成状況がいつまでも「欠席」となっており不安になりましたが、問い合わせたところシステム上仕方が無いということだったので、しっかり受講していれば気にしなくて大丈夫です。

 

実務講習受講

11/16〜12/15までに申し込み手続きがあり、これを忘れてしまうと実務講習を受講することができません。振り込みをしている時点で受講するに決まっているのだから、この申し込みは正直謎でした。申し込みを忘れさせて受講料をぼったく〇をしているとしか考えられませんでした(笑)

 

無事に実務講習の申し込みをしたら、1/8〜1/21にe-learningによる受講という形でした。今回は特にテキストなどは送られてきませんでした。

 

実務講習と言っても、内容は改定箇所の確認といった感じでした。4つの項目に分けられていて、所要時間は1時間もあれば全て終わるような内容でした。

 

知識到達度確認試験、認定申請

実務講習と同様にe-learningで受験でした。

 

6問、21問、6問、6問という4つのテストがあり、1問に対して5つの選択肢がありました。なお全問正解するまで次のテストに進むことができません。最初からやり直しにはなりますが、問題や選択肢は全く同じなので何度でも挑戦できるので気合があればどうにでもなります(笑)

 

私は初見で7割くらいしか取れず、再試験になりまくりました(笑)特に領域2(21問のやつ)は調べながらやっても5回は再試験となりました(笑)

 

知識到達度確認試験終了後に認定申請できます。無事に認定申請が出来ると、認定料の振り込みのメールがきます。私の時は認定料は21000円でした。これを1/25〜2/19に振り込めばOKです。

 

無事に認定されると、認定証が5月くらいに届きスポーツファーマシストになることができます。

 

まとめ

  • スポーツファーマシストとは日本国内の薬剤師資格を持ち、アンチドーピングに関する研修を修めたものに与えられる資格認定制度。
  • スポーツファーマシストは選手の意図しないドーピングを防ぐだけでなく、選手のコンディションにも関わっていく

就職や転職でお悩みの方はコチラ!私はここで年収120万円上がりました

Sponsored Link

スポーツファーマシストとは?取得方法のまとめ 関連ページ

スポーツファーマシストが関わる規則、Codeとは?
スポーツファーマシストが関わる規則には様々なものがあります。WADAが作ったアンチドーピング活動における世界統一規則をWorld Anti-Doping Code(世界アンチドーピング規程)と呼び、Codeと略します。
禁止表国際基準(The List)総論
Codeに基づき、作られたのが禁止表国際基準(The List)です。禁止表国際基準(The List)は禁止物質などの一覧表であるため、ルールを知っておくことが大事です。
S0.無承認物質、S1.蛋白同化薬。スピロペント(クレンブテロール)に要注意
S0.無承認物質は、S1〜S9のどれにも対応せず、治療目的の使用が承認されていない薬物。S1.蛋白同化薬のうち、スピロペント(クレンブテロール)もこのカテゴリーに入るので、要注意。
S2.ペプチドホルモン、成長因子、関連物質および模倣物質、エリスロポエチンとドーピング
S2.ペプチドホルモン、成長因子、関連物質および模倣物質には、エリスロポエチンおよび赤血球造血に影響を与える物質、ペプチドホルモンおよびそれらの放出因子などがあります。
S3.ベータ2作用薬、ドーピングにならないβ2吸入薬がある。
セレベント(サルメテロール)、サルタノール(サルブタモール)、オーキシス(ホルモテロール)のβ2吸入薬については、禁止表の範囲内の使用ならドーピングとならない。ヒゲナミンを含むサプリメントや漢方薬に注意が必要
S4.ホルモン調製薬および代謝調整薬、男性ホルモンと禁止物質
S4.ホルモン調製薬および代謝調整薬では、男性ホルモンの分泌促進にバランスを傾ける薬は禁止物質となっています。代表例にはアロマターゼ阻害薬、SERM、インスリンなどがあります。
S5.利尿薬および隠蔽薬、緑内障治療薬の炭酸脱水素酵素阻害薬に注意
S5.利尿薬および隠蔽薬のうち、利尿薬は禁止物質を体内から早く排出させるため禁止です。しかし、緑内障治療薬の炭酸脱水素酵素阻害薬のエイゾプト(ブリンゾラミド)、トルソプト(ドルゾラミド)は外されています。
S6.興奮薬(a.特定物質でない興奮薬、b.特定物質である興奮薬)、市販の風邪薬のうっかりドーピングに気をつけよう
S6.興奮薬(a.特定物質でない興奮薬、b.特定物質である興奮薬)の作用機序には、直接作用型、間接作用型、混合作用型があります。市販の風邪薬(OTC)などにも禁止物質が含まれていることがあるため注意が必要です。
S7.麻薬、ソセゴン(ペンタゾシン)、レペタン(ブプレノルフィン)も禁止のため注意。
S7.麻薬に含まれる薬はオピオイド受容体に作用するものが多く、痛みを押し通してプレーすることが可能となってしまうため禁止。向精神薬のソセゴン(ペンタゾシン)、レペタン(ブプレノルフィン)などもS7に含まれる
S8.カンナビノイド、合成大麻ももちろん禁止物質
δ-9-テトラヒドロカンナビノールはカンナビノイド受容体に結合して作用すると考えられています。δ-9-テトラヒドロカンナビノールの構造式を少しいじったデザイナーズドラッグなどの合成大麻ももちろん禁止物質です。
S9.糖質コルチコイド、投与経路のうち経口、経直腸、静脈注射、筋肉注射が禁止
糖質コルチコイドは、エネルギー代謝に影響を与え、競技能力を向上させる可能性があるため禁止です。糖質コルチコイドの投与経路のうち、経口、経直腸、静脈注射、筋肉注射が禁止で、それ以外の投与経路は禁止されていない。
P1.ベータ遮断薬、特定競技における禁止物質
β遮断薬は一点集中するような競技で禁止物質となりえます。特定競技の代表例にはアーチェリー、自動車、ビリヤード、ダーツ、ゴルフ、射撃などがあります。緑内障治療薬β遮断薬もこのカテゴリーに入るので注意が必要です。
TUEとは?条件、対象アスリート、申請書や提出先のまとめ
TUEとは禁止物質や禁止方法を治療目的で使いたいアスリートが申請して、認められれば使える制度です。TUEは治療目的で禁止物質や禁止方法をどうしても使わざるを得ない時、それが競技能力を向上させないことが大前提となります。

 
HOME プロフィール お問い合わせ