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グレープフルーツはコスパが良いそうで、私の以前勤めていた病院では病院食に結構出ていることもありました。しかし、コスパが良くても薬と相互作用を起こす可能性があるため注意が必要です。
最近はテレビなどの影響もあり、グレープフルーツジュースと薬の相互作用について、患者さんが知っていることもあります。そこで、今回はグレープフルーツジュースと薬の相互作用をまとめてみます。
一番外側から、フラベド(外果皮)、アルベド(中果皮)、じょうのうまく(漢字がうまく表示されないためひらがな)、さじょう(漢字がうまく表示されないためひらがな)、じょうのう(漢字がうまく表示されないためひらがな)となっています。
果皮は、フラベドとアルベドを含んだ果皮部全体をさします。イメージとしてはフラベドは外の皮の黄色い部分、アルベドは内側の白い皮の部分です。
果肉はさじょう全体をさします。さじょうは、いわゆるつぶつぶの部分です。
フラベドに薬と問題となる成分であるフラノクマリン類が入っていると考えられています。そのため、皮ごと絞られているグレープフルーツジュースはダメになるわけです。なお、果肉の摂取においても相互作用を起こるという報告もあるため、果肉にも注意が必要です。
なおグレープフルーツ以外の柑橘類では文旦、オロブランコ、バンペイユ、ダイダイ(ビターオレンジ)、スウィーティー、ハッサクなどがフラノクマリン類を多く含んでいると言われています。
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薬は体にとっては異物であるため、解毒(代謝)されて体外へと排出されます。薬の代謝に関わるものの1つとして、肝臓のチトクロームP450(CYPs)という酵素が関わります。
CYPsには多くの種類があり、その中の1つにCYP3A4などがあります。CYP3A4は多くの薬の代謝に関わっているため、薬物相互作用を考える上では重要な酵素となります。
CYP3A4は肝臓で全CYPsの約30%を占めているとされていますが、消化管では全CYPsの約70%を占めているともいわれています。そのため消化管におけるCYP3A4による薬物代謝がグレープフルーツジュースとの相互作用に大きく関与していると考えられています。
グレープフルーツジュースによりCYP3A4が阻害されてしまうと、復活するまでに時間がかかります。そのため薬との相互作用は3〜4日程度及ぶと考えられています。なお薬の服用後は2時間くらいは摂取を控えた方がよいと言われています。
グレープフルーツジュースがCYP3A4を阻害し、薬の血中濃度が上がる可能性があります。グレープフルーツジュースと相互作用を起こす可能性のある薬は以下のようなものがあります。
これらの薬が出ていたら、しっかりチェックしましょう。