セルフメディケーションの対象となる花粉症とOTC

セルフメディケーションの対象となる花粉症とOTC

医療費の観点から、これから花粉症もOTCを使ってセルフメディケーションしなければならなくなると思います。セルフメディケーションの対象となる花粉症とOTCについてまとめました。

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セルフメディケーションの対象となる花粉症とOTC

毎年多くの人が花粉症に頭を悩まされていると思います。私も花粉症で、薬を飲めば治まります。今回は花粉症のOTCについて見ていきます。

 

 

花粉症は私たちの免疫反応によって起こります、免疫は本来体を守る防御機能ですが、花粉を異物と認識してしまい、免疫システムが過剰に働いてしまい、アレルギー症状が現れます。花粉が飛散する季節に症状が現れるため季節性アレルギー性鼻炎と呼ばれています。

 

花粉症の主な症状は、くしゃみ、水溶性の鼻水、鼻づまりなどがあります。その他、目のかゆみ、涙、眼の充血、のどや皮膚のかゆみなども患者が訴えてくることがあります。

 

花粉症と風邪の違い

花粉症と思って来局したものの、実は風邪等の別の症状だったということも、たまにあります。花粉症と風邪の違いの例を見ていきます。

 

 

まず花粉症は、花粉などの原因物質が無くなるまで長期間続きます。それに対し、風邪は5日くらいで治り始め、2週間くらいでほぼ完治します。

 

鼻水も花粉症では水溶性で透明なのに対して、風邪では粘性で黄色くなることもあります。

 

眼のかゆみや充血なども花粉症では出ることが多いですが、風邪では目の症状は出にくいです。

 

また花粉症では発熱は少なく、くしゃみを繰り返しますが、風邪では発熱を伴い、咳がでることが多いです。

 

これらを含めて受診勧奨すべき場合は

 

  • 風邪やインフルエンザなど花粉症以外の鼻炎が疑われる場合
  • 過去に花粉症と診断されたことが無い場合
  • 緑内障や前立腺肥大による排尿困難などの基礎疾患がある場合

 

などがあります。

 

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花粉症で使われるOTCの成分

花粉症で使われるOTCの成分には以下のようなものがあります。医療用医薬品や細かい作用機序については、別ページ抗アレルギー薬、花粉症とヒスタミンを参考にしてください。

 

第一世代抗ヒスタミン成分
クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、カルビノキサミン

 

  • 第二世代と比べると作用は強め
  • 第二世代と比べると効果は即効性
  • 第二世代と比べると中枢抑制作用が強く、眠気が出やすい
  • 前立腺肥大や閉塞隅角緑内障には禁忌

 

 

第二世代抗ヒスタミン成分
アゼラスチン、エバスチン、エピナスチン、ケトチフェン、セチリジン、メキタジン、フェキソフェナジン、ロラタジン

 

  • 第一世代と比べると作用はマイルド
  • 第一世代と比べると効果は持続性
  • 第一世代と比べると中枢抑制作用は弱く、眠気は出にくい

 

ケミカルメディエーター遊離抑制成分
クロモグリク酸、ペミロラスト、トラニラスト

 

  • 作用はマイルドで、効果発現までに時間がかかることがある

 

血管収縮成分
テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、フェニレフリン、プソイドエフェドリン

 

  • 鼻づまりに効果的で、即効性がある

 

抗コリン成分
ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド

 

  • 前立腺肥大や閉塞隅角緑内障には禁忌

 

 

抗炎症成分
グリチルリチン酸、プラノプロフェン

 

漢方薬
小青竜湯

 

  • 体力が中等あり、水様性の鼻水、鼻づまり、くしゃみ、喘鳴、咳などがある場合に
  • アルドステロン症、ミオパチー、低カリウムには禁忌

 

症状による使い分け

先ほどの成分を、含む剤形を基本的には以下のように選択していきます。

 

  • 鼻水、くしゃみ;抗ヒスタミン成分、抗コリン成分などの内服薬
  • 鼻づまり;血管収縮成分の点鼻薬
  • 目のかゆみ;抗ヒスタミン成分、ケミカルメディエーター遊離抑制成分、抗炎症成分などの点眼薬

 

まとめ

  • 花粉症と風邪を間違えないようにする。
  • 鼻水、くしゃみ;抗ヒスタミン成分、抗コリン成分などの内服薬
  • 鼻づまり;血管収縮成分の点鼻薬
  • 目のかゆみ;抗ヒスタミン成分、ケミカルメディエーター遊離抑制成分、抗炎症成分などの点眼薬

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