セルフメディケーションの対象となる下痢とOTCのまとめ

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セルフメディケーションの対象となる下痢とOTC

便秘もなると大変ですが、下痢もかなり大変です。今回は下痢に使われれるOTCの薬をまとめていきます。

 

 

下痢も個人差がありますが、1日の便中の水分量が200mlまたは便の重量が200g以上になり、頻回に排便することを言います。便の水分量は、通常のバナナ状で70〜80%、泥状便では85%以上、水様便では90%以上と言われています。

 

下痢以外にも、左下腹部痛、脱水、倦怠感、体重減少などを訴えてくることもあります。

 

個人差があるものの正常な排便は、

 

  • 形状;固形でバナナ状
  • 色;黄褐色
  • 料;バナナ1〜2本分(150〜200g)
  • 症状;残便感がない

 

となります。

 

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受診勧奨すべき下痢

疾患以外にも併用薬による下痢の可能性もあります。

 

  • 血便;大腸の炎症や潰瘍による疾患、赤痢やO-157などの可能性
  • 黒色便;胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの可能性
  • 激しい腹痛、発熱、吐き気;細菌やウイルスによる食中毒の可能性
  • 薬の副作用による下痢;下剤、抗生剤、抗悪性腫瘍薬など

 

OTCの下痢止め

OTCの下痢止めに使われる成分には以下のようなものがあります。細かい薬理作用は別ページ、下痢治療薬、水分が増える原因は?にまとめてあるので、参照してください。

 

整腸薬

悪玉菌の発育を阻害し、善玉菌が増えることで腸内細菌叢を正常化させます。

 

  • 乳酸菌、宮入菌、納豆菌

 

妊婦や、小児に使いやすい

 

 

腸管運動抑制薬

腸管の蠕動運動を抑えることで、便の通過時間を延長させます。

 

ロペラミド塩酸塩、ロートエキス

 

  • ロペラミド塩酸塩は15歳未満の小児や妊婦には禁忌。
  • ロートエキスは妊婦には禁忌。また閉塞隅角緑内障や前立腺肥大には禁忌。

 

殺菌薬

悪玉菌を殺菌して、腸管内の腐敗や発行を抑えることで蠕動運動を抑えます。

 

アクリノール水和物、ベルベリン塩化物

 

収れん保護薬

腸粘膜に皮膜を作り分泌を抑えます。また粘膜への刺激を和らげて蠕動運動も抑えます。

 

次硝酸ビスマス、タンニン酸アルブミン

 

タンニン酸アルブミンは牛乳アレルギーのある患者には禁忌です。

 

 

OTCの下痢止めの選択

浸透圧性下痢

腸管から吸収されない物質により浸透圧が上昇し、腸管の水分吸収が抑制され、腸内の水分量が増えて下痢を起こしている状態です。

 

 

浸透圧性下痢には、整腸薬を選びます。効果不十分そうであれば、収れん保護薬を選びます。

 

運動亢進性下痢

腸管の機能障害により大腸での便の通過時間が短くなり、便から十分な水分を吸収できず下痢を起こしている状態です。

 

 

運動亢進性下痢では、腸管運動抑制成分を選びます。効果不十分そうであれば、整腸薬、収れん保護薬を選びます。

 

分泌性下痢

細菌毒素や化学物質などが腸粘膜を障害して、腸管の水分や電解質の分泌が促進され、下痢を起こしている状態です。

 

 

分泌性下痢では、殺菌成分を選びます。効果不十分そうであれば、整腸薬を選びます。一般的に感染による下痢であれば、止瀉薬は使いません。

 

まとめ

  • 血便、黒色便、発熱や吐き気がある下痢の場合は受診勧奨
  • 整腸薬が妊婦や小児には使いやすい

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