Sponsored Link
セルフメディケーションの対象となるニキビとOTC
テレビのCMでプロアクティ〇が流されているように、ニキビで悩みをもつ人はいます。ニキビは激しい痛みなどの症状は出ませんが、顔などの目立つ部分に出来やすく、繰り返したり、ニキビ痕が残ることもあります。そのため、QOLに大きく関わってきます。
ニキビは、皮脂などで毛包(毛穴)が詰まってしまい炎症や可能を起こしている状態です。ニキビのでき方とともに皮膚の構造を簡単に確認してみます。
皮膚の構造
皮膚の構造のうち、ニキビの発症に関わる部位には、毛包、毛漏斗部、皮脂腺などがあります。
- 皮脂腺;皮脂を分泌するところ
- 毛包;皮脂腺から分泌された皮脂の通り道
- 毛漏斗部;毛穴の出口で、皮脂が毛包内から皮膚表面に出てくるところ
皮脂腺から出た皮脂は毛包を通って毛漏斗部から皮膚表面に出てくる流れとなります。皮脂は適度に分泌されることで皮膚の表面の保護に役立ち、通常であれば毛包内にたまりません。
しかし、毛漏斗部の角化や皮脂の分泌が増えすぎたりして毛包内にたまると、微小面皰と呼ばれる皮脂が排泄されにくい状態になります。さらに皮脂がたまっていくと、閉鎖面皰や開放面皰という状態になっていきます。
閉鎖面皰は毛漏斗部が完全に閉じた状態で、白く盛り上がることから白ニキビとも呼ばれます。また開放面皰は毛漏斗部が開いた状態で、皮脂が空気に触れ酸化して黒くなることから黒ニキビとも呼ばれます。
面皰をそのままにすると、紅色丘疹や膿疱という状態になります。
紅色丘疹は、皮脂が好物のアクネ菌が増え炎症を起こすことから赤ニキビとも呼ばれます。さらに進んだ膿疱は毛穴の壁が壊れ、まわりに炎症が広がり膿を持つことから黄ニキビとも呼ばれます。
受診勧奨すべきニキビ
アクネ菌以外にもホルモンバランスの崩れによるニキビもあったりするので注意が必要です。
- 化膿したり、赤く膨れ上がって痛みを感じる;せつ、よう、マラセチア毛包炎、ニキビダニなどの可能性
- ホルモンバランスの崩れによるニキビが疑われる;PMSや多嚢胞性卵巣症候群の可能性
- 何度も繰り返す
Sponsored Link
Sponsored Link
ニキビに使われるOTCの薬の成分
外用薬の場合、一般的に塗る順番は、まず洗顔で顔の皮脂や汚れ、角質などを落とします。次に、化粧水などで保湿して肌を整え、最後に外用薬を使います。
ニキビに使われるOTCの薬の成分には以下のようなものがあります。
角質軟化成分
イオウ、サリチル酸、レゾルシン
- 角質軟化作用に加えて、殺菌作用も持ち合わせる
殺菌成分
イソプロピルメチルフェノール、エタノール
- イソプロピルメチルフェノールは防腐剤としても使われる成分
消炎成分
イブプロフェンピコノール、グリチルレチン酸
- イブプロフェンピコノールは、イブプロフェンの誘導体
漢方薬
清上防風湯、荊芥連翹湯、十味敗毒湯
- 清上防風湯は体力中等度以上あり、赤ら顔でのぼせのある方に適している
- 荊芥連翹湯は体力中等度以上あり、皮膚の色が浅黒い方に適している
- 十味敗毒湯は体力中等度以上あり、発赤や化膿がある方に適している
ニキビに使われるOTCの選択
基本的には白・黒ニキビには角質軟化成分や殺菌成分を、赤・黄ニキビには殺菌成分や消炎成分を用います。
また思春期によるニキビは、乾燥肌がなければイオウを含むものがよいでしょう。
まとめ
- ニキビは皮脂などで毛包が詰まってしまった状態であり、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビなどがある。
- 白ニキビや黒ニキビには角質軟化成分や殺菌成分を、赤ニキビや黄ニキビには殺菌成分や消炎成分を用いる。
セルフメディケーションの対象となるニキビとOTC 関連ページ
- セルフメディケーションの対象となる頭痛とOTC
- セルフメディケーションの対象となる頭痛は、片頭痛と緊張型頭痛です。これらのセルフメディケーションに使われるOTCは、ピリン系と非ピリン系に大きく分けられます。
- セルフメディケーションの対象となる筋肉痛や関節痛とOTC
- セルフメディケーションの対象となる筋肉痛や関節痛の症状としては肩こり、筋肉疲労、捻挫などがあります。筋肉痛や関節痛に使われるOTCは軽度うあNSAIDs禁忌の場合はサリチル酸系を使います。
- セルフメディケーションの対象となる風邪とOTC
- セルフメディケーションの対象となる風邪は初期のものや症状が軽いものであり、それ以外は受診勧奨します。患者の話を聞いて、症状にあった成分を含んでいるOTCを選ぶことが重要です。
- セルフメディケーションの対象となる胃もたれや胸やけとOTC
- 胸やは胃酸などが食道内に逆流して起こります。胃もたれは消化器の運動機能が落ちて起こります。胸やけにはH2ブロッカー、制酸成分、粘膜保護成分、胃もたれには胃腸機能調整成分が入っているがOTCの薬を、選びましょう。
- セルフメディケーションの対象となる便秘とOTC
- 基礎疾患があり、腸の形態に問題ある便秘のときは受診勧奨しましょう。便秘のセルフメディケーションで使われるOTCのうち、酸化マグネシウムやピコスルファートナトリウムは妊婦に使いやすい薬です。
- セルフメディケーションの対象となる下痢とOTC
- 血便、黒色便、発熱や吐き気のある下痢の場合はセルフメディケーションせず受診勧奨しましょう。セルフメディケーションする時に、妊婦や小児には整腸剤が使いやすいです。
- セルフメディケーションの対象となる水虫(白癬)とOTC
- 水虫(白癬)は白癬菌が原因で、ケラチンを好むため足の裏、手のひら、爪、毛などに集まりやすいです。水虫(白癬)のOTCを選ぶときは成分だけでなく、剤形も適切なものを選ぶことが重要です。
- セルフメディケーションの対象となる花粉症とOTC
- 医療費の観点から、これから花粉症もOTCを使ってセルフメディケーションしなければならなくなると思います。セルフメディケーションの対象となる花粉症とOTCについてまとめました。
- セルフメディケーションの対象となる眼の疾患とOTC
- 眼瞼炎、雪目、眼の乾き、結膜炎、眼精疲労などがOTCでセルフメディケーション対応が可能です。コンタクトレンズの場合は、いったん外して点眼し、5分後につけ直します。
- セルフメディケーションの対象となる乾燥肌とOTC
- 基礎疾患にアトピーがある乾燥肌の場合は、セルフメディケーションの対象とならないので受診勧奨しましょう。乾燥肌に使うOTCのうち、保湿剤は正しい量を使いましょう。
- セルフメディケーションの対象となる日焼けとOTC
- 日焼けの原因となるのは紫外線です。紫外線の中でも皮膚に影響を与えるのはUVAやUVBです。水ぶくれを伴う日焼けは、OTCを使いセルフメディケーションできないので、受診勧奨しましょう。
- セルフメディケーションの対象となるしみとOTC
- しみの原因となる紫外線は、主にUVAやUVBなどがあります。しみはセルフメディケーションの対象となるOTCがありますが、しわはセルフメディケーションできないので受診勧奨しましょう。
- セルフメディケーションの対象となる湿疹やかゆみとOTC
- セルフメディケーションの対象となる湿疹やかゆみに使われるOTCは、症状がかゆみのみで炎症がなければ抗ヒスタミンの外用薬、かゆみ以外にも赤身や腫れがあり炎症が軽めならNSAIDsの外用薬、炎症が強ければステロイド外用薬を使います。
- セルフメディケーションの対象となる痔とOTC
- 痔ろう又は、痔核(いぼ痔)裂肛(切れ痔)のひどいものは受診勧奨します。痔のセルフメディケーションで使われるOTCは、坐薬、注入軟膏、内服薬などの種類があります。
- セルフメディケーションの対象となる乗り物酔いとOTC
- 乗り物酔いのうち、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、自律神経失調症などの基礎疾患を持つ乗り物酔いの場合は受診勧奨が必要です。セルフメディケーションの対象となる乗り物酔いとOTCの成分をまとめています
- セルフメディケーションの対象となる不眠とOTC
- 不眠でセルフメディケーション可能なのは、一過性不眠で、時差ボケで昼夜が逆転してしまった、寝つきが悪い、眠りが浅い場合だけで、他は受診勧奨しましょう。セルフメディケーションの対象となるOTCの成分のまとめです。
- セルフメディケーションの対象となる口腔周辺トラブルとOTC
- 口腔周辺トラブルでOTCでセルフメディケーションの対象となるものには、口内炎、口唇ヘルペス、歯周病、口臭、ドライマウスなどがあります。