前回の連携強化加算。後発医薬品調剤体制加算、規格単位数量とはまでで連携強化加算や後発医薬品調剤体制加算を見ました。今回は残りの在宅薬学総合体制加算と医療DX推進体制整備加算についてみていきたいと思います。
![]()
在宅薬学総合体制加算
国としては在宅医療を推し進めたい考えがあります。そのため在宅薬学総合体制加算は在宅業務への十分な対応や実績を評価するための加算となっています。
- 在宅薬学総合体制加算1;15点
- 在宅薬学総合体制加算2;50点
在宅薬学総合体制加算は施設基準に適合しているものとして、地方厚生(支)局長に届け出た保険薬局が算定可能となっています。
在宅薬学総合体制加算1
在宅薬学総合体制加算1施設基準は以下のようなものがあります。
- 地方厚生(支)局長に対して、在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨を届けてていること
- 在宅患者の実績として、直近1年間の在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、居宅療養管理指導費および介護予防居宅療養管理指導費の算定回数が、合算して24回以上であること
- 緊急時等の開局時間以外の時間に対応できる体制が整備されていること
- 急変時等の開局時間外における在宅業務実施体制に関わる周知を行政機関や薬剤師会などを通じて十分に行っていること
- 研修実施計画を作成し、研修するとともに、定期的に在宅業務に関わる学術研修を受けさせていること。
- 医療材料および衛生材料を供給できる体制があること
- 麻薬小売業者の免許を持ち、必要な指導を行うことができること
在宅薬学総合体制加算2
在宅薬学総合体制加算2は在宅薬学総合体制加算1のグレードアップバージョンでかなり頑張っている薬局向けの加算で、以下の施設基準を満たす必要があります。
- 在宅薬学総合体制加算1の基準を満たしていること
- 医療用麻薬について、注射薬1品目以上を含む6品目以上を備蓄し必要な薬剤交付及び指導ができること
- 無菌室、クリーンベンチ又は安全キャビネットを備えていること
- 直近1年間に在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料の乳幼児加算、小児特定加算の算定回数の合計が6回以上算定してること
- 2名以上の薬剤師が勤務し、開局時間中は常態として調剤応需の体制をとっていること
- 直近1年間に、かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料の算定回数の合計が24回以上
- 高度管理医療機器の販売業の許可を受けている
医療DX推進体制整備加算
国は保険証からマイナンバーカードを利用した保険証への切り替えも推し進めています。今回の調剤報酬の改定のメインとなる医療DX推進体制整備加算は医療DX推進に関わる体制に対する加算で地方厚生(支)局長に届け出た保険薬局が算定可能となっています。
- 医療DX推進体制整備加算1;7点(月1回)
- 医療DX推進体制整備加算2;6点(月1回)
- 医療DX推進体制整備加算3;3点(月1回)
医療DX推進体制整備加算の施設基準は以下のようなものがあります。
- 電子レセプト請求を行っていること
- オンライン資格確認を行う体制を有していること
- 薬剤師がオンライン資格確認システムを利用して取得した診療情報を閲覧又は活用し、調剤できる体制を有していること
- 電子処方箋を受け付ける体制を有していること
- 電子調剤録および電子薬歴の管理の体制を有していること
- 電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制を有していること
- マイナンバーカードの健康保険証利用について実績を有していること
- 医療DX推進の体制に関する事項などについて薬局の見やすい場所に掲示していること。また原則としてウェブサイトに掲載していること
- サイバー攻撃に対する対策を含めたセキュリティ対策を有していること
肝となるマイナンバーカードの健康保険証利用について実績については、以下のようになっています。
加算1
- 令和6年7、8月からの利用率実績が15%以上で令和6年10月から適用時期
- 令和6年10、11月からの利用率実績が30%以上で令和7年1月から適用時期
加算2
- 令和6年7、8月からの利用率実績が10%以上で令和6年10月から適用時期
- 令和6年10、11月からの利用率実績が20%以上で令和7年1月から適用時期
加算3
- 令和6年7、8月からの利用率実績が5%以上で令和6年10月から適用時期
- 令和6年10、11月からの利用率実績が10%以上で令和7年1月から適用時期
今回の調剤報酬改定はここをクリアできるかどうかでだいぶ変わってくるかと思います。
まとめ
- 在宅薬学総合体制加算2の算定はきついので、最低でも在宅薬学総合体制加算1はとっておきたい
- 医療DX推進体制整備加算は今回の調剤報酬改定のメイン項目なのでマイナンバーカード健康保険証の利用率を上げる努力が重要