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リフレックス(ミルタザピン)の作用機序はNaSSA(noradrenergic and specific serotonergic antidepressan)に分類される。複雑な作用機序でα2受容体を遮断して、ノルアドレナリンの遊離を促進、5-HT1A受容体を刺激する。
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リフレックス(ミルタザピン)に関連して進行がん患者の抑うつについてまとめておく。
かつては、ソラナックス(アルプラゾラム)が使われていたが呼吸抑制や依存形成の問題から今はあまり推奨されていない。そこで、安全性や効果の面から試験が行われて以下のような報告がなされている。
効果や安全性の面から、リフレックス(ミルタザピン)、イフェクサー(ベンラファキシン)、レクサプロ(エスシタロプラム)、ジェイゾロフト(セルトラリン)などが良く、パキシル(パロキセチン)、サインバルタ(デュロキセチン)、ルボックスやデプロメール(フルボキサミン)はあまり適さない。
リフレックス(ミルタザピン)、イフェクサー(ベンラファキシン)、レクサプロ(エスシタロプラム)、ジェイゾロフト(セルトラリン)などが良いわけだが、がん患者では吐き気や相互作用が少ないものの方が良いため、リフレックス(ミルタザピン)が使いやすい。その他ドグマチール(スルピリド)なども使いやすい。
進行がん患者では疼痛コントロールのためにNSAIDsが使われることがあるが、パキシル(パロキセチン)、ジェイゾロフト(セルトラリン)、レクサプロ(エスシタロプラム)、ルボックスやデプロメール(フルボキサミン)などのSSRIと併用することで出血リスクが高まるという報告がされており注意が必要である。
またNSAIDsの他にもトラマール(トラマドール)が使われることがある。トラマール(トラマドール)はCYP2D6に代謝されて活性代謝物M1がμ受容体を介して鎮痛効果を発揮する。パキシル(パロキセチン)、サインバルタ(デュロキセチン)、レクサプロ(エスシタロプラム)などはCYP2D6を阻害するためトラマール(トラマドール)の代謝に影響を与える可能性がある。
以上の相互作用などの観点からもリフレックス(ミルタザピン)は進行がん患者の抑うつに使いやすい。