セリンクロ(ナルメフェン)、アルコール依存症のまとめ

セリンクロ(ナルメフェン)、アルコール依存症のまとめ

セリンクロ(ナルメフェン)はオピオイド受容体を調節することで飲酒量を減らして、アルコール依存症に使われます。アルコール依存症では酒をやめ続けることが重要です。

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セリンクロ(ナルメフェン)、アルコール依存症のまとめ

由来

  • SELect、INcrease and ContROl より

 

何にもつなげられない

 

特徴

  • 内因性オピオイドに拮抗することにより飲酒量低減効果を示すと考えられている

 

 

アルコールは内因性オピオイドペプチドであるβ-エンドルフィンの放出を促進する。放出されたβ-エンドルフィンがμオピオイド受容体に結合すると快感情を起こす。

 

またアルコールは内因性オピオイドペプチドであるダイノルフィンの放出も促進する。放出されたダイノルフィンがκオピオイド受容体に結合すると不快感情を起こす。

 

 

セリンクロ(ナルメフェン)はμオピオイド受容体及びδオピオイド受容体に対しては拮抗薬として、κオピオイド受容体に対しては部分的作動薬として作用してオピオイド受容体を調節することにより飲酒量の低減作用を発揮すると考えられている。

 

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用法用量

  • 1回10mgを飲酒の1〜2時間前に経口投与する。ただし、1日1回まで。症状により適宜増量することができるが、1日量は20mgを超えない

 

用法用量の注意に「服薬せずに飲酒し始めた場合には、気付いた時点で直ちに服薬すること。ただし、飲酒終了後には服薬しない」とあり

 

重大な副作用

  • なし

 

悪心、めまい、傾眠などが起こりやすいので注意が必要

 

経験したこと

セリンクロ(ナルメフェン)に関連してアルコール依存症をまとめておく

 

 

アルコール依存症は、アルコールを摂取することによって医学的、社会的、心理的弊害が発生しているにも関わらず、その使用をコントロールできずにアルコールが生活の最優先事項となっている状態をさす。アルコール依存は本人だけでなく、家族など周囲を巻き込むため、周囲の人が困っていることが多い

 

アルコール依存はアルコールを繰り返し使用することが原因で起こり、本人の性格や意志の強さ、生活環境遺伝などは原因とはならない。

 

アルコール依存は自分の力でコントロールできないため、自信を失い卑屈な状態となる。そして、弱い自分を否認しようとする。

 

アルコール依存は身体的な依存(離脱症状や耐性など)だけでなく精神的な依存(制御の難しさ、渇望の強さ、アルコール中心の思考など)があり、一度形成されると解消されることはない。そのため断酒できたとしても、再び使用できる状態に置かれてしまうと依然と同じ乱用を繰り返す状態に戻ってしまう。

 

そのためアルコールをやめ続けることが回復への道のりとなる。しかし断酒のストレスに耐えられず脱落してしまうため、酒を減らすことから治療を始めることが多い。

 

その他にもアルコール依存の薬物療法には以下のようなものがある。

 

  • ノックビン(ジスルフィラム)、シアナマイド(シアナミド);抗酒薬。アルデヒド脱水素酵素を阻害してアセトアルデヒドの代謝を阻害して、二日酔いの状態にして飲酒に対する歯止めをかける
  • レグテクト(アカンプロサート);断酒補助薬。アルコールへの依存によって過活動になっているグルタミン酸作動性神経の機能を抑制して飲酒欲求を低下させる
  • セリンクロ(ナルメフェン);飲酒量低減薬。複数のオピオイド受容体を調節して、飲酒時の快楽を抑制して飲酒量を減らす

 

まとめ

  • セリンクロ(ナルメフェン)はオピオイド受容体を調節することで飲酒量を減らす
  • アルコール依存症は酒をやめ続けることが重要

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