コンサータ(メチルフェニデート)、ASDのまとめ

コンサータ(メチルフェニデート)、ASDのまとめ

コンサータ(メチルフェニデート)は適応外使用として自閉症スペクトラム障害(ASD)に使われることがある。コンサータ(メチルフェニデート)は不眠となる可能性があるため、午前中に飲むのが基本

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コンサータ(メチルフェニデート)、ASDのまとめ

由来

  • 特になし

 

特徴

  • 流通管理が厳しい
  • コンサータ(メチルフェニデート)は脳内のドパミントランスポーターによるドパミン再取り込みを阻害する。その他にもノルアドレナリントランスポーターのノルアドレナリン再取り込み阻害作用もあるが、ノルアドレナリントランスポーターよりドパミントランスポーターの方が親和性が高い。
  • 浸透圧を利用したOROS製剤

 

 

薬局がコンサータ(メチルフェニデート)を取り扱う場合は、あらかじめ流通管理委員会に登録を受ける必要がある。

 

また薬局だけでなく、医師や医療機関も登録が必要。そのため、まずリタリン(メチルフェニデート)やコンサータ(メチルフェニデート)の処方箋を受けたときに、医師と医療機関が流通管理委員会の登録リストに登録されているかを確認する必要がある。

 

なぜこれほどまでに厳格な管理がされているかというと、メチルフェニデートは依存性を作る可能性があり同じ有効成分のメチルフェニデートを持つリタリンは依存や乱用が問題となったからである。

 

リタリンは速放性製剤でナルコレプシーに適応を持つ一方で、コンサータ(メチルフェニデート)は徐放性製剤でありADHDに適応を持つという点が違う。

 

コンサータ(メチルフェニデート)は服用後、表層部にコーティングされたメチルフェニデートが溶け出して血中濃度を上げる。さらに内部のプッシュ層が浸透圧によってカプセル内の薬物を徐々に放出するように作られている。そのため服用時に患者がかんだり割ったりしないようにする必要がある。また見た目はあまり変わらず糞便中に排泄されるため、驚かないように患者に伝えておく必要がある。

 

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用法用量

18歳未満
  • 18mgを初回用量、18〜45mgを維持用量として、1日1回朝経口投与する。増量が必要な場合は、1週間以上の間隔をあけて1日用量として9mg又は18mgの増量を行う。適宜増減だが1日用量は54mgを超えないこと。

 

18歳以上の患者
  • 18mgを初回用量として、1日1回朝経口投与する。増量が必要な場合は、1週間以上の間隔をあけて1日用量として9mg又は18mgの増量を行う。適宜増減だが1日用量は72mgを超えないこと

 

中枢神経刺激作用は服用後12時間持続し、患者によっては不眠となるため、就寝時間等を考慮し午後の服用は避けるのが基本。そのため昼過ぎまで寝ていた場合にコンサータ(メチルフェニデート)を服用するのかどうか医師から指示が出ているか確認することも重要。

 

重大な副作用

  • 剥脱性皮膚炎、狭心症、悪性症候群、脳血管障害(血管炎、脳梗塞、脳出血、脳卒中)、肝不全、肝機能障害

 

経験したこと

コンサータ(メチルフェニデート)に関連して、自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder;ASD)をまとめておく。

 

自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder;ASD)の特徴には以下のようなものがある。

 

  • 社会性の障害;幼少期から一人遊びを好む、他者の感情を察したり相互的な交流を行うことが苦手など
  • 言語・コミュニケーションの障害;話すことや聞くことが苦手、話し方が独特、相手の会話内容の中で特定の言葉だけ気になってしまうなど
  • 興味の限局と常同的・反復的行動;特定の行動に異常なこだわりをもつ、同じことを繰り返す、驚異的な記憶力や計算能力があるなど

 

薬物療法は根本的に治すものではなく、あくまでも先ほどのような衝動性、多動、不注意、攻撃性、自傷行為、興奮、情緒不安定、パニックなど二次的な障害に対する対症療法となる。

 

抗精神病薬であるリスパダール(リスペリドン)、エビリファイ(アリピプラゾール)などが使われる。その他、SSRIのデプロメール(フルボキサミン)やコンサータ(メチルフェニデート)が適応外で使われたりもする。

 

まとめ

  • コンサータ(メチルフェニデート)は不眠となる可能性があるため、午前中に飲むのが基本

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