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前回のカルボン酸の反応、誘導体の求核試薬に対する反応の最後でカルボン酸は塩化チオニル(SOCl2)などと反応して酸塩化物を作るという話しをしました。今回はその酸塩化物などのカルボン酸誘導体の反応を見ていきたいと思います。
カルボン酸誘導体の反応は求核置換反応が基本となります。求核試薬がカルボン酸誘導体に攻撃して付加します。
続いて脱離反応が起こり、全体的に見ると置換反応となります。カルボン酸誘導体の反応には以下のようなものがあります。
最後のClaisen(クライゼン)縮合以外は、冒頭の反応がベースとなるので、反応機構は割愛します。
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カルボン酸誘導体は水と反応し、カルボン酸となります。
カルボン酸誘導体はアルコールと反応し、エステルとなります。
カルボン酸誘導体はアミンと反応し、アミドとなります。
カルボン酸誘導体のアルコールの生成は大きく2つあります。
カルボン酸誘導体をLiAlH4で還元するとアルデヒドを経て、第一級アルコールをつくります。ちなみにNaBH4では反応できません。
カルボン酸誘導体にGrignard試薬を反応させると、ケトンを経て、第三級アルコールをつくります。
α位に水素を持つエステルに、塩基存在下で反応させると、2分子間で置換反応が起こり、β-ケトエステルができます。この反応をClaisen(クライゼン)縮合と言います。
まず塩基が、水素を引き抜きます。
そして、もう1つの分子に攻撃をしかけ付加反応します。
最後に脱離反応が起こりβ-ケトエステルができます。