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前回の有機化合物の命名法、カルボン酸ではカルボン酸の命名を見ました。今回はカルボン酸の反応について見ていきたいと思います。
カルボン酸はカルボキシ基(COOH)を持ち、アルコールと同じように水素結合を作ることができ、液状のカルボン酸は二量体となっています。
カルボン酸はケトンやアルデヒドに構造が似ているので、ケトンやアルデヒドのように求核置換反応を受けるかと思いきや、そうでもありません。今回見ていく反応は以下のものです。
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Fischerエステル化反応は、強酸触媒下でカルボン酸とアルコールを加熱するとエステルができます。Fischerエステル化反応でできるエステルのOH部分のOはアルコール由来のOが入ります。
まずカルボン酸にH+がくっつきます。
次にアルコールが求核付加します。ここではアルコール由来のOがわかりやすいように、アルコールのOを標識したものとしています。
次にH+の脱離とH+の付加が起こります。
最後に脱離反応が起こりエステルが完成します。
カルボン酸は塩化チオニル(SOCl2)などと反応して酸塩化物を作ります。
まずカルボン酸側が、塩化チオニル(SOCl2)を攻撃して塩素が抜けます。
次に抜けた塩素が求核付加します。
最後に脱離反応が起こり酸塩化物となります。
このできた酸塩化物はカルボン酸誘導体としてとても優秀で、求核試薬ととても反応しやすいです。なおカルボン酸誘導体の求核試薬との反応性は以下のようになります。
これを覚えるゴロです。
彼氏ができないと嘆いていたアミちゃんに、優しい友達は縁結びのお守りをプレゼントしました。しかしアミちゃんは「こんなものなくても、彼氏くらいできるわよ!!」ともらった縁結びを捨ててしまったというお話です。縁結びと言えば私の実家の近くの川越にある氷川神社というところに、早朝早起きして縁結び玉というのをもらいに言った記憶があります。
次回にこの酸塩化物などが関わる反応を見ていきたいと思います。