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前回のFischer投影式の考え方ではFischer投影式について見ていきました。Fischer投影式と並び、もう1つ立体構造を平面に描く方法があります。それが今回のNewman投影式です。
前回のFischer投影式でやった例題の構造式を別の角度から見ると以下のように見ることができます。
Newman投影式では、炭素ー炭素結合軸に沿って見たとき手前側を単結合の棒、奥側は〇をつけて単結合の棒(適切な表現が無いので図を参照)を用いて表します。
Newman投影式も習うより慣れよなので例題を見ていきましょう
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次の構造式をNewman投影式で書け
前回のFischer投影式同様、立体空間把握能力が高く頭の中でできる人はいいですが、苦手な人は1つずつ紙にかいていきましょう。
まずもとの構造式をわかりやすいように整えていきます。上下のメチル基が奥側に、それ以外の左右の側鎖は手前側に出ていますので、以下のような構造式に書き換えることができます。
このままNewman投影式を書こうとすると全ての置換基が手前と奥でぶつかってしまい、書きにくいので左側を固定して右側を180°回転させます。
そして左側から単結合を見るようなイメージで書くと以下のNewman投影式となり答えとなります。
次の構造式をFischer投影式で書け
今度はNewman投影式からFischer投影式への変換の問題です。これも1つ1つ落ち着いてやっていけば問題ありません。まずNewman投影式を見ると、手前側のHと奥側のCH3が同じ平面にあります。そして、手前側のClと奥側のHが同じ側にあり、手前側のCH3と奥側のBrが同じ側にあるため、以下のように描くことができます。
そしてFischer投影式を書きやすくするために、左側を固定して右側を180°回転させると以下のような構造式となります。
Fischer投影式では、上下を奥側に、左右を手前側に書くので、以下の位置から見るようなイメージで書くと答えとなります。
余談となりますが、私の友人にFischer投影式、Newman投影式の変換を秒でやる変態がいました。彼曰く、「そろばんみたいにはじく感覚かな」と言っていましたが、私には到底不可能でした。そして私は彼に敬意をこめて、フィッシャーマンと呼んでいました(笑)別にフィッシャーマンのように秒でできなくても大丈夫です。国家試験では十分に時間はあるので1つずつ丁寧にやっていきましょう。