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前回の有機化合物の命名法、カルボン酸ではカルボン酸の命名法について見ました。今回はエステルの命名法について見ていきます。
エステルはカルボン酸とアルコールから水が取れてできる化合物です。例えば、酢酸とメタノールに触媒などを加えて反応させると、酢酸メチルができます。
この反応からもわかるように、エステルの官能基はCOOで、R1-COO-R2といった形をとります。エステルはアルコールのOHを取り除いたアルキル基に、カルボン酸の語尾の〜ic acidをateに変えて命名します。日本語の場合は先ほどの酢酸メチルのように、酸の名前に続けて、アルコールをアルキル基に変えたものを続けて読みます。
早速例題を見ていきましょう
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次の有機化合物の命名をせよ
まず、COOを探してエステルであることを認識します。
次にカルボン酸が何であるかを認識します。冒頭ですでに確認しているので問題ないかと思いますが、カルボン酸の部分はCH3COOHであり酢酸です。
続けてアルコールが何であるかですが、CH3CH2OHでありエタノールです。エステルではこれをアルキル基に変えて読むのでエチル基となります。
これらを合わせて酢酸エチル。これが答えです。
次の有機化合物の命名をせよ
先ほど同様、COOを探してエステルであることを認識します。
次にカルボン酸が何であるかを認識します。カルボン酸にも置換基がついているので注意が必要ですが、基本からやっていけば平気です。母体は炭素鎖が3のプロパン酸となります。
前回も確認したように、カルボン酸は右側から番号をつけることになるため、2番目に置換基が2つメチル基がついていることになるため、2,2-ジメチルとなります。これを先ほどと合わせて2,2-ジメチルプロパン酸。これがカルボン酸部分となります。
アルコールの方は、メタノールとなっているので、アルキル基に変えて読むのでメチルとなります。
これらを合わせて2,2-ジメチルプロパン酸メチル。これが答えです。
カルボン酸やアルコールができていないとエステルは厳しいと思うので、難しいと感じた方はしっかりと復習しましょう。